Netflixがついにスポーツ参入?→違いました

あのストリーミング界の巨人・Netflixがついにライブスポーツの放映権を購入した、という噂が。なんともフランスで来季からリーグ・アンを配信するのだとか。

スポーツのドキュメンタリーは配信しているものの、ライブについては興味がないとの発言を続けていたNetflixだけに、これは大きな方針転換か?と思われたのですが、元記事を参照したところどうやら違ったようで。
来季からリーグ・アンの国内向け放映権は、スペインに本拠を置く代理店・Mediaproが保有しており、民放局のTF1と合弁で新たなチャンネル「Téléfoot」を8/17に開設します。(シーズン開幕は8/22)

フランスの大手スポーツ紙「レキップ」によると、TéléfootとNetflixが共同で割引キャンペーンを実施する…というのがどうやら真相のようです。これが放映権の購入と間違われてしまったと。

通常料金はTéléfootが25.90ユーロ、Netflixが11.99ユーロですが、これがセットで30ユーロ未満になるとのこと。ただし1年縛りとなっています。 
また、TéléfootはFacebookとも配信契約を結んでおり、配信チャネルを増やすのに懸命になっています。Mediaproが購入した放映権は4年契約で、年間7.8億ユーロとのこと。なんとしても回収せねばなりません。

Téléfootが目標とするのは契約者数350万件で、これは今季までの権利を持っているCanal+の契約数を上回ります。単純計算で1契約あたり220ユーロ以上を稼がねばなりません。
噂の発信源はスペインの大手スポーツ紙「マルサ」で、レキップの記事をもとに書かれたようですが…なぜこうなるのか。スポーツ紙にゴシップは付き物ですが、これは噂話とかではないので。

欧州CL/ELに関する言及もあるとのことでこちらも触れておきますと、フランスではAlticeという通信会社が権利を持っています。で、AlticeのプラットフォームでTéléfootのチャンネルを配信する契約が結ばれており、リーグ・アンとは相互乗り入れになります。

2021-22シーズンからはCLの権利がCanal+とbeIN Sportに移動しますが、EL(および新設のカンファレンスリーグ)の放映権はMediaproが落札したため、こちらはTéléfootで放送が継続されます。

いずれにせよ、この文脈においてNetflixの名前は登場しませんが、同じ記事の中で並べられるとNetflixがCLも?となってしまうのですね。
元の記事があやしいうえに、日本ではDAZNの噂が重なり、多くの人が不安になってしまった。Netflixという巨大資本の名前に期待を抱いてしまうのは理解できますが、日本とフランスをごっちゃにしてはいけません。不安は冷静さを失わせるのです。

…というのが今回の結論なのですが、エンタメ系のOTTも戦国時代に突入しており、いつ方針転換があってもおかしくありません。その際には改めてお知らせします。

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