BeIN、プレミアと契約延長でサウジを牽制。
カタールの衛星放送局・BeIN Sportsがプレミアリーグの放映権を更新しました。2022-23シーズンから3年間で、総額5億ドルと推定されています。
対象はいわゆるMENA地域(中東および北アフリカ)の24か国で、サウジアラビアも引き続き含まれます。ここがポイントなのですね。
サウジは国内でBeINを閉め出しており、謎の海賊放送局「beOutQ」がプレミアを放送。今年に入ってWTOがサウジの関与を認める決定を下しましたが、この問題はいまだに尾を引いております。
サウジはプレミアのニューカッスル買収に動きましたが、大事なパートナーであるBeINの権利を侵害しているとみられるところに認めるわけにはいきません。承認を得られず買収は失敗となりました。
すると、今度はサウジが自らメディア管理会社を設立し、放映権購入に動き出します。建前としては合法的な取引を進めていこうということですが、BeINに対する牽制であることは言わずもがなです。
プレミアはこれまでの取引を尊重し、従来の契約を延長することとしましたが、他の権利者がどう動くのか。もしサウジの切り離しに同意するならば、BeINは購入しない決定を下すことも充分考えられます。
この問題は来年もまだまだ続いていくことになるのでしょうが、とりあえず当ブログでは取り上げるごとに"sportswashing"という言葉を紹介することにしておきます。
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