競馬売上好調も憂鬱。逆転の高知、転落の笠松。

1/18にNHKで放送された「逆転人生」。高知競馬の復活劇を取り上げたこの番組が大きな反響を生んでいます。
翌1/19にナイターで開催された高知競馬は1日の売上が11.6億円と過去最高を記録。さらに1/20には12.6億円とさらに更新してみせたのです。

高知競馬では3月に行われるJRAとの交流重賞「黒船賞」の開催日にもっとも売上が大きくなる傾向がありますが、重賞レースもないのに新記録。同日の大井競馬が昼間開催だったことなどの要因もありますが、やはりNHKさまさまと言ったところでしょうか。
番組にも出演されていた井上オークスさんによると、かつては年間の売上が38億円だったとのこと。その1/3近くが1日で売り上がる。関係者の努力の賜物です。
JRAも昨年の売上が前年を上回ったとのこと。コロナ禍で観客をほとんど入れられず、インターネット販売に頼る中で驚くべき成果が出ています。もちろん失われた雇用のことを思えば手放しには喜べませんが…

ネット販売は地方競馬にも恩恵をもたらしました。観客が入らなくても売上はあがるのです。高知競馬では成績不振の馬を集めた「一発逆転ファイナルレース」が人気を獲得しています。賭ける側も賭けられる側も大逆転。離れていてもそこにはロマンとドラマが詰まっています。
しかし、その裏で発生した笠松競馬の不祥事。レースという商品の品質は公正さによって保たれます。それを関係者自らが損ねたことの責任はあまりにも重い。

引退に追い込まれた元騎手などが証言を行っているそうですが、病巣はあまりにも深く、このまま立ち直れないのではないかという空気さえも漂ってきます。

ネット販売の前では開催地はあまり関係なく、運営の努力の差が現れる。同日のニュースによってそれをまざまざと見せつけられることとなってしまいました。

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