混乱×混乱=秩序?ギリシャリーグ放映権のいま。

香川真司選手がギリシャの強豪クラブであるPAOKに移籍しましたが、そういえばギリシャリーグの放映権については1年半ほど前に記事にしていたのです。その後の動向についてはコロナのおかげで全然追えてなかったのですが、こんな形で思い出すことになるとは。

放映権の一括管理からクラブによる管理に移行するという、他の国とは逆の流れ。その中でPAOKはテレビ局との契約を拒否し、自ら立ち上げた「PAOK TV」でホームゲームを配信するという思いきった手段に踏み切ったわけですが、さてその後はいかに。
PAOK TVは現在も稼働しています。香川選手の写真を前面に出し、日本からの契約を待っているようです。

ただ、試合の配信について「ギリシャとキプロスを除く」と書かれていることが気になります。テレビ局を拒否しているのならこんな表記は必要ないはずですから。
ということで調べてみたのですが、結果として今シーズンは14のクラブすべてが衛星局のNovaと契約し、ギリシャ国内(およびキプロス)においては全試合が中継されるようになったとのこと。

また、国外においてもnettvplusというサービスがNovaと提携して試合の配信を開始しており、視聴環境は整っています。全試合が見たければこちらですが、もともと国外在住のギリシャ人に向けたサービスのためコメンタリーもギリシャ語のようです。
また、スウェーデンの代理店であるSpring Mediaが毎節2試合の権利を販売しており、こちらは英語コメンタリーが付いてきます。

日本の放送局が権利を購入するのであれば、ここを通すのか、あるいはホームゲーム限定ですがPAOKと直接交渉するかといったところでしょうか。
混乱から一転して落ち着いた状況となっていることにちょっと驚いてますが、コロナ禍において空気が変わったのでしょうか。

ただ、平穏でないことは確かなようで、今シーズンの開幕前にはパナシナイコスがNovaから提示された金額を不服として拒否。PAOKと同様に自らのプラットフォームを立ち上げています。PAOKも技術面でアドバイスをしたほか、両クラブでプレシーズンマッチを行い両方のプラットフォームで配信したとのこと。

パナシナイコスがNovaと合意に至ったのはシーズン開幕後になってからのようで、第6節のホームゲームから放送されています。いったんは休戦となりましたが、コロナ禍が落ち着いたらまたくすぶるのかもしれません。

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