復調は見えるか。DAZNファクトシート2020を読む。

DAZNが毎年発表する「ファクトシート」。先日2020年版が出ました。コロナ禍で大きなダメージを負ったとされるDAZNに復調の気配は見られるのでしょうか。
今年はとくに数字の解釈が難しいです。ライブスポーツが止まっていた間、多数の解約が出ていたであろうことは容易に想像できます。そして、再開後にどれだけ回復したのかもはっきりとはしません。もともと契約数の実数を公開していないのでどうしようもないわけですが。

1ユーザーあたりの平均視聴時間が80時間と過去最長になったとありますが、ユーザー数をどのようにカウントしているかも明確ではありません。一般的には毎月の契約数を平均して算出するところですが、そうだったとすれば分母は小さくなり、分子は大きくなります。過去最長だからと簡単には喜べません。
コンテンツ単位での視聴者数では上位10試合のうちJリーグが5、海外サッカーが4、野球が1という内訳です。気になるのは海外サッカーがラ・リーガとプレミアで占められ、欧州CLが含まれていないことでしょうか。

今季から放映権を失ったCLが入っていないことが何を意味するのか。意図的に除外したとは考えたくないですが…。

単純にランク外だったのであれば、やはりコストに見合わなかったのか、という印象付けになります。このランキングには見逃し配信も含まれるので平日深夜の時間帯であることはあまり言い訳にはなりません。現在放映権を持つWOWOWへのメッセージ?などと邪推したくなります。
後半部分で書かれている主要スポーツの動向については、試合再開後に軒並み前年よりも視聴者数が伸びているとあり、その点は明るい兆しと言えるのかもしれません。

もちろんスタジアムになかなか行けないから…という事情もありますが、少なくとも前年より契約数が増えているのであれば、一時期に開いた大穴をかなり埋め戻せる可能性はあります。F1に角田選手が参戦するのも大きなチャンスになりそうです。

まぁ、いずれにせよ契約者の実数が出ないことにはわからないことが多いです。新たに始めたグローバル展開の動向も気になります。上場企業ではないとはいえ、もう少し情報を公開してくれても…と思いますね。

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