【五輪】朝日新聞、社説で中止論じる。

すでに地方紙では中止の意見を表明したところがありますが、全国紙では初めてとなります。

マスメディアは編集権の独立が大原則です。以前にも触れましたが、放映権を持つ米NBCでも五輪反対の意見は掲載されるのです。ご存知の通り朝日新聞は東京2020大会のスポンサーであり、系列のテレビ朝日は東京五輪の放映権を持ちますが、それとは関係なくどんどん書いてよいのです。

ですから、同様にスポンサーとなっている他の全国紙も堂々と社説で持論を述べるべきでしょう。それからの話は経営側が考えればよいだけの話です。
当ブログではスポーツにまつわるマネーの話を主に取り扱っており、政治とはなるべく距離を置きたいところではありますが、五輪の開催の是非は政治そのものであり避けるわけにもいきません。

マネーか命かと問われれば、誰もが命と答えるでしょうが、社会は単純な二者択一でできているわけでなく、マネーもまた人々の生活に関わりますし、発生した損失は誰かが負担せねばなりません。

その観点から言えば、今回の社説にはマネーに関する記述はありませんでした。もちろん文字数に限りがある以上すべての論点を盛り込むことはできませんが、これまで国際社会を重視し、自国中心主義を一貫して戒めてきた朝日新聞がどんな見解を述べるのかは注目したいところです。
五輪開催によって感染者が増えるのか。また、限られた医療リソースがどれだけ圧迫されるのかは、感情論ではなく科学的に論じられるべきでしょう。東京大学の先生が行ったシミュレーション結果が示されているので、こちらもあわせて紹介します。

海外からオリ・パラ合わせて約10.5万人が入国・滞在することによる影響は限定的であり、それ以上に国内での人流が増えることの影響が大きいのでは、とのことのようです。

もちろん変動するパラメータはたくさんありますが、これをコントロール不可能とみるのか、それともある程度可能とみるのか。これもまた立場によって見解は異なるのでしょう。

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