剣を握った武井壮。日本フェンシング協会会長に。

なんともびっくりな人事が飛び出しました。タレントで元十種競技の日本王者である武井壮氏が日本フェンシング協会の新会長に就任したとのこと。

もちろん実力は未知数で今後のお手並み拝見といったところではありますが、発信力はお墨付き。こんな人事案が通せるというのも太田前会長の改革が認められたからだと言えましょう。

日本選手権をショーアップし、入場料をとるようにしたこと。副業を前提として人材を募集したこと。日本代表候補に英語研修を義務付けたことなど、いろいろと面白いアイデアを実行してくれました。

今後はFIE(国際フェンシング連盟)の副会長としての仕事もありますし、IOCのアスリート委員にも立候補中。また日本ハンドボールリーグの理事という肩書きもあり、活動の幅をさらに広げていくことになります。
十種競技は陸上というメジャーな競技の中ではマイナーな種目を経験してきた武井会長にとって、フェンシングというマイナーな競技をいかに魅力的なものに変えていくかは大きなミッションとなります。

東京五輪についていろいろ言われている中ですが、IOCの収入は各種目の競技団体にも配分され、マイナー競技にとっては大きな収入源となっています。

FIEは夏季五輪の種目の中ではグループDにランク付けされ、リオ五輪の収入から1,630万ドルの分配を受けています。これは全体の収入の少なくとも35%以上を占めるとのこと。日本フェンシング協会も同様に財政面では厳しい状態が続きます。

残念ながら、五輪をめぐる言説の中にはこれらのマイナー競技に対して冷たいものも目立ちます。そんな逆境の中、少しでも自力で稼げる組織になるための戦いが始まるわけです。
ちなみに「百獣の王」こと武井会長によると、フェンシングの剣は動物を倒すために使ってはいけないとのことです。動物は素手で倒しましょう。

【お知らせ】現在コメント機能が使えない状態です。感想・意見・誤情報のツッコミ等ございましたら、筆者のX(旧Twitter)までお願い致します。 @flower_highway

0コメント

  • 1000 / 1000