ジャパンコンソーシアム、カタールW杯で崩壊か。

オリンピックとFIFAワールドカップでは、NHKと民放がジャパンコンソーシアム(JC)という連合体を結成し、共同で放映権を取得する方式が続けられていますが、来年開催されるカタールワールドカップにおいてはその構造が崩れるかもしれないとのこと。

有料記事なので無料で読める範囲のことについてしか書けませんので、そのあたりはご容赦を。
電通が200億円超を要求と書いてありますが、電通は代理店なわけですから、実質的にはFIFAの要求と言ってよいでしょう。電通はテレビ局に損失を出さないよう、スポンサーの獲得も含めて調整する役割を担っています。

NHKは今後の計画でスポーツ放映権料の削減を明らかにしており、また民放も経営状態が厳しくなっていることから、世界的な高騰の流れについていけなくなっていることはご存知の通りです。

日本戦は(決勝トーナメントを除いて)3試合しかなく、うち1試合はNHKに割り当てられ、2試合はくじ引きによって決まります。撤退したとの情報があるテレビ東京を除いてキー局は4つ。1/2の確率に大金をベットするのは難しいところです。

2002年の日韓大会ではNHKと民放で全試合をカバーすることができず、スカパーが無料放送を行うことで補完する形となりました。当時のスカパーは専用アンテナが必要だったので、無料にしても後日回収する見積もりを立てられましたが、今回は同様の形をとることはできません。

そうなると、一部の試合は有料になるか、ネット配信のみになることが充分考えられます。なんとか無料を維持したいとなれば、例えばスポーツナビやGYAOを傘下に持つヤフーなどが候補にあがるでしょう。有料でもよいとなれば、当然DAZNなどが候補となります。

放映権料の高騰はどこまで続くのか。行きつくところまで来たと思われる競技も出てきています。プレミアリーグではイギリス国内における次期の契約が据え置きとなり、国外向けでは従来の3年ではなく6年契約を結ぶところも出てきています。バブル崩壊を恐れていると考えてよいでしょう。

ネット配信の流れも当然加速していきますが、世界的なイベントをライブ配信するのはインフラ的に厳しく、また途上国も含め世界中の人々に観てもらうためにはテレビの力がまだまだ必要です。

まぁ、今回は結論を急がず、交渉を続けてみるのがよいのでしょう。コロナ禍によって人々の行動も大きく変化しています。もう少し様子をみてもよいはずです。

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