Amazon、オーストラリアで五輪放映権に関心。

オーストラリアのAmazon担当者が、オリンピックの放映権に入札する可能性を示唆したと報じられています。

オーストラリアでは今年後半に次回の入札が行われる予定で、2024パリ大会から2032年ブリスベーン大会までが対象となります。つまり、自国開催の大会がストリーミングになるかもしれないわけですね。

先の東京大会や北京大会は地上波のSevenで放送されましたが、ご多分に漏れず放映権料の高騰によって赤字が出たと伝えられています。
オーストラリアでは「反サイフォン法」と呼ばれる法律でユニバーサル・アクセス権が定められています。FOXグループの創設者であるメディア王ことマードック氏はオーストラリア出身ですから、対応が早かったわけです。

もちろん反サイフォン法にはオリンピックも指定されています。指定されたスポーツイベントについては、いくつかの例外を除いて有料放送局での放送は認められません。

にも関わらず、なぜAmazonが?という話になるのですが、この法律はあくまで放送局に対するものであって、ストリーミングは対象とはなっていません。法律が時代に対応できていないのです。
ということで、政治家のほうでも法律の改正に動いているようです。また、先日欧州での入札について書きましたが、IOCも単に金額だけで権利者を選定するわけではなく、最大限のリーチを求めています。

ですから、もしAmazonが落札することになったとしても、主要な競技についてはサブライセンスなどを通じて無料で視聴できるようになるものと思われます。
欧州ではディスカバリー(ユーロスポーツ)が五輪の放映権を持っていますが、イギリスではBBCにサブライセンスされました。しかし、同時に2チャンネルまでの放送およびストリーミングとなり、無料で観られる範囲は狭まっています。

どこまでを無料で、どこからを有料にするのか。さまざまな観点からの議論が期待されるところです。

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