DAZN、昨年も10億ドル赤字。黒字転換は2024年か。

アメリカのテクノロジー系メディア・The Informationによると、昨年(2021年)にDAZNが10億ドルの赤字を出したとのこと。2020年の13億ドルよりは縮小していますが、黒字化への道のりは長そうです。

2023年には収支を均衡させ、2024年には単年度での黒字をめざしているとのこと。また、2021年末時点での契約数は1,100万件程度と推定されています。当初計画では1,300万件を目標としていたものの伸び悩んでいるとのことです。
取締役会長のKevin Mayer氏がインタビューに答えており、伸び悩みの原因としてテレビからOTTへの移行スピードを過大に見積もったことをあげています。

経営陣を刷新したDAZNにとって収益の改善は最重要課題であり、値上げもそのひとつ。また先日発表したスポーツベッティングへの参入も収益源の多様化が期待されます。将来的には収益における視聴料の割合を6割に下げ、2割をスポーツベッティング、2割を広告やeコマースなどにしていきたいとのこと。
この記事ではテクノロジー系メディアらしい指摘がなされています。技術強化への投資が不足しているのでは?というものです。

スポーツベッティングへの参入計画は数年前から示されていたにも関わらず、今回の「DAZN Bet」も外部からの技術を導入しています。企業の体質的に技術を軽視していると言われても仕方のないところです。
英Financial Timesが報じたところによると、DAZNの実質的オーナーであるLen Blavatnik氏がDAZNにさらなる資本投入を行う可能性があるとのこと。

昨年末に債務を解消し身綺麗になったDAZN。上場を含め外部からの投資を視野に入れた動きでしたが、BT Sportの買収に失敗したことで投資家へのアピールに欠け、上場計画は前進していません。

黒字化へのめどがたっているのであれば、今後も資金を追加する意味はあるのでしょうが、現在のシナリオが崩れれば足元も危うくなります。今年は重大な岐路に立っていると言えるでしょう。

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