コンサドーレ取締役のミスター、素朴な疑問を呈す。

北海道で「ミスター」と言えばこの人。「水曜どうでしょう」でおなじみの鈴井貴之さんは、先ごろコンサドーレ札幌の取締役に就任されました。その鈴井さんがぼそっとツイートした内容が一部で波紋を呼んでいるようで。


どこまで意図的なものかはわかりませんが、野球を引き合いにしたり、「嫌い」という言葉をチョイスするなど、やや煽りぎみな気はしますね。野球vs.サッカーの対立はネットの好物ですが、当ブログとしてはその構図にのるつもりはございません。

この話題にはさまざまな要素が絡んでいるのです。北海道にはコンサドーレも日本ハムも、そしてBリーグのレバンガなどもあり、それぞれローカルメディアを対象にPR合戦を繰り広げています。また、言うまでもありませんが日ハムにはBIGBOSS旋風が吹き荒れ、来年には本拠地移転も予定されています。

筆者は道民ではありませんので、ローカルメディアの実際の報道がどんなものかは分かりませんが、地元スポーツに関する話題はそれなりに提供されており、その中でシェアを競い合っているものと思います。まず絶対量をみたうえで、相対的な比較を行うべきでしょう。

また、北海道とそれ以外の地域でも当然差があります。Jリーグ以外のプロスポーツがない地域であれば、相対的にJリーグの報道量は増えるはずです。


ここまではあくまで一般論です。当ブログ的な視点からは、やはりローカル局での放送が大事な要素になってくるかと思います。

改めて確認しますが、DAZNが持っている放映権は有料放送とインターネット配信が対象であり、無料放送は含まれていません。よってローカル局が放映権を買うことができ、実際に放送されているわけです。「DAZNが放映権を独占したからテレビ放送が減った」とよく言われますが、全国放送が減ったのはDAZN参入前からであり、ローカル放送については減ったわけではありません。(もちろん地域差がありますが)

ただし、今回の鈴井さんのツイートはルヴァン杯に関連したもので、ルヴァン杯はフジテレビとスカパーに放映権があることには留意が必要です。


また、Jリーグの試合映像の著作権はルヴァン杯も含めてリーグ側の管理となっています。メディアは決められた時間内であれば無料で試合映像を使った報道ができるようになっています。これも「放映権料がつり上がったから報道が減った」などとよく誤解される点です。

ローカルメディアでの報道が少ないと感じるのであれば、普段からどのようにメディアと接し、情報提供を行っていくのか筋道を立てた戦略が必要となります。もちろん全国に12チームのNPBと58チームのJリーグでは当然戦略が異なってきます。そして、先ほども述べた通り、その成果は絶対量と相対的な比較の両面で測定されるべきでしょう。

もちろん鈴井さんにデータをふまえた議論をすべきだと言うつもりはありません。もともとそんな役割を期待しての起用ではないでしょう。これからもどんどん発信をして頂ければと期待しております。

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