中東でブンデスの放送が2年ぶりに復活。5大リーグ戻る。

もう欧州サッカーのシーズンは始まってしまいましたが、beIN SportsがMENA(中東&北アフリカ)におけるブンデスリーガの放映権を獲得したと発表しました。まぁ、交渉が長引いてシーズン開幕に間に合わないということは珍しいことではありませんが。


この契約によって、MENAでは欧州5大リーグがすべて視聴できることになりました。セリエAのみ今季からアブダビメディアが獲得していますが、他の4つはすべてbeIN Sportsとなります。まとめると以下の通りです。


  • プレミアリーグ: 2022-23シーズンから3年契約 (24-25まで)
  • ラ・リーガ: 2020-21シーズンから4年契約 (23-24まで)
  • リーグ・アン: 2018-19シーズンから6年契約 (23-24まで)
  • ブンデスリーガ: 2022-23シーズン(途中)から3年契約 (24-25まで)
  • セリエA(アブダビメディア): 2022-23シーズンから3年契約 (24-25まで)

リーグ・アンはbeIN Sportsがフランス国外の代理店となっており、日本のDAZNもbeINを通じて購入しています。カタールがPSGに投資している縁もあり、この関係はしばらく続きそうです。


話を戻すと、ブンデスの放映権は2019-20シーズンでいったん契約が切れています。この2年間はMENAでの放送がなかったのです。理由としては、カタールとサウジアラビアが断交したことからサウジがbeINを締め出したこと、そしてサウジが支援していたとされる例の海賊放送局・beOutQの存在がありました。これによりbeINがダメージを受け、契約更新を断念したのです。


セリエAについても、以前はbeINが権利を持っていたのですが、スーペル・コッパがサウジで開催されたこと、またセリエAが海賊対策に消極的だったことを理由に関係が悪化。昨シーズンは契約が成立せず、YouTubeでの配信となっていました。

プレミアは結果的に更新されたのですが、サウジ資本によるニューカッスルの買収をめぐって一時関係が悪化していました。カタール側はニューカッスル買収を認める代わりに、サウジでのbeIN解禁を求めたとされています。現在はカタールとサウジは国交を回復し、beOutQも停止しています。


とは言え、サウジ資本は現在さまざまなスポーツに手を広げています。LIVゴルフは大きな騒動になっていますし、F1やボクシングなども開催。将来的にはオリンピックを誘致する計画もあるとされています。国交が回復しても、サウジが抱える人権問題は消えません。今後の火種はいくらでもくすぶっている状態にあります。

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