UEFA、FFP違反を発表もプレミア勢に罰金なし。
UEFAは先日FFP(フィナンシャル・フェアプレー)に違反した8つのクラブに対して罰金を科すことを発表しました。PSGの6,500万ユーロを筆頭にリーグ・アンのクラブが3つ、セリエAが4つ、そしてトルコのベシクタシュが対象となっています。
オフシーズンの移籍市場ではプレミア勢の補強が目立ち、移籍金の総額は過去最高の19億ポンドにのぼったとのこと。欧州5大リーグの総額のおよそ半分を占めたそうです。それだけの支出ができるということは、裏を返せばそれだけの収入があるということです。ご存知の通り、放映権料の分配金が大きな割合を占めているわけです。
現状、プレミアとその他のリーグでは大きな格差がついています。借入金やオーナーの私財投入を禁じているFFPは、財政の健全化を促すものの逆に格差を固定してしまっているとも言えます。最近伝えられたバルサの金策も記憶に新しいところです。まぁ、あれは実質的には借金に近いような気がしますが…
なぜこれほどの格差がついてしまったかは、さまざまな論点があるものと思います。人気と資金力はいわば鶏と卵の関係にあたりますが、当ブログとしては、やはりプレミアリーグの成り立ちまでさかのぼることになるでしょう。放映権の一括管理とSky Sportsの参入こそが卵だったわけです。
その後、Skyの独占が終わり、Setanta、ESPN、BT Sport、そしてAmazonといった企業が参入してくるわけですが、競争こそが価格をつりあげる源泉となります。イギリス国内での競争は臨界点に達した感がありますが、今度は海外戦略で競争を引き起こしています。日本もまたその対象になったことは言うまでもありません。
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