【速報】イレブンスポーツが「イージースポーツ」に改名。
DAZNによるEleven Sports買収が発表されてまだ日が浅いのですが、日本のイレブンスポーツが突如サービス名を「イージースポーツ」に改名したと発表しました。
取り急ぎロゴが差し替わった程度で、ドメインもelevensports.jpのままですし、他にもELEVENの文字がそこかしこに残ってますので、かなり急な決定であったことが窺えます。いったん何が起こったのでしょうか。
【サービス名称ならびにロゴデザインの変更】
— イレブンスポーツ (@ElevenSportsJP) October 4, 2022
イレブンスポーツは『イージースポーツ』にサービス名を変更いたします。
現在ご利用いただいているサービスやWEBサイトの内容、料金等に変更はございません。
10月のフェニックスリーグも引き続きお楽しみください。#イージースポーツ
まず、イージースポーツという名前の話をしますと、EASY PRODUCTION(以下イージー社)という会社に由来しています。この会社は日本のイレブンスポーツを運営するEleven Sports Networkと同じ住所であり、代表者も同じ趙守顕氏です。
イージー社は2017年に設立された会社であり、日本のイレブンスポーツがサービスを開始したのは2019年ですから、時系列としてはイージー社のほうが先となります。
ちなみにイージー社は昨年日本テレビと資本提携を行っています。イレブンスポーツは日テレと組んでNFLの試合を配信する「NFL GO」というサービスを行っていますが、そういうつながりがあるというわけですね。
イージー社の求人ページに、趙守顕(Su Hyeon Cho)氏のプロフィールが載っています。当ブログでは3年前の記事で、趙氏がMP & Silva社に在籍していたのでは?という話を書いたことがあるのですが、その通りであることが分かりました。
大学を卒業後、モルガン・スタンレー日本証券会社に入社。FIFAワールドカップ2002 日本組織委員会(JAWOC)を経て、株式会社電通にてAFC(アジアサッカー連盟)やFIFAクラブワールドカップのマーケティング業務を行う。2008年にMP&SILVA(シンガポール)の設立メンバーとして加入し、2009年に日本支社を立ち上げ、プレミアリーグ、セリエA、ラ・リーガ、ブンデスリーガなどの海外サッカーの放送/配信権販売を行い、WBSCプレミア12の放送権、スポンサーシップ権販売を行う。その後MP&SILVA(英国)Chief Commercial Officerとしてグループのグローバル業務に従事。
MP社は2018年に経営破綻していますので、趙氏はその前に抜け出してイージー社を立ち上げたことになります。MP社の創業者は、Eleven Sportsの創業者であるAndrea Radrizzani氏ですから、ここで人脈がつながってきました。
イージー社を立ち上げた趙氏は、自ら製作を手がけているコンテンツの配信サービスとしてイレブンスポーツのブランドを借りたということのようです。Eleven Sports Network社の資本関係は明らかではないのですが、おそらくEleven Sports本社の直営店ではなく、フランチャイズ店のような関係にあるのでしょう。
これらの情報から想像するに、今回のサービス名変更はDAZNによるEleven Sports買収には従わず、フランチャイズから独立する道を選択したと解釈できそうです。
そうなると、イレブンスポーツ改めイージースポーツがDAZNに統合される可能性はほぼなくなったと考えられます。現在主力としているプロ野球2軍戦についても、そのままDAZNに移行されることはないでしょう。もちろんコンテンツを購入する可能性は残りますが。そして、日本テレビの傘下にあるHuluとの関係も今後気になるところです。
その一方で、Eleven本社のWebサイトには日本がテリトリーのひとつであることが明記されています。こちらも今後変化が生じることになりそうです。なんか嵐の予感です。
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