EFL、ブラックアウトルールの撤廃を検討か。

イギリスでは土曜午後3時キックオフの試合は生中継ができないという、いわゆる「3pm blackout」というルールが存在しますが、50年以上続いてきたこのルールにもいよいよメスが入れられるのでしょうか。


イングランドの2~4部リーグ、カラバオカップなどを運営するEFLは、2024-25シーズンから始まる新たな放映権サイクルの入札を開始しました。現在は希望する業者に対してRFP(提案依頼書)を送付している段階ですが、どうもその中で3pm blackoutの将来的な撤廃に向けたテストを行うことに触れているようです。

3pm blackoutが制定された背景としては、テレビでサッカーの試合を観るよりも、スタジアムで地元のクラブを応援したり、自らプレーする、家族や友人の応援をするなどサッカー文化に親しむ時間とする目的があるようです。その裏には、テレビ中継される強豪クラブに人気を奪われてしまうことを警戒する声がありました。


プレミアリーグが発足して30年。EFLは下部リーグ的な存在となったわけですが、EFL側からこのルールの撤廃について触れるのは意外な感もあります。プレミアのクラブに人気が吸い取られる可能性が高いからです。それでも、放映権市場がこれだけ拡大した現在となってはそのほうがメリットがあるということなんですね。


イングランドのサッカー文化に大きな影響を与えるであろう、このルール変更が果たして全面的に実施されるのか。議論の行方が注目されるところです。

EFLは今季からDAZNが放映権を獲得していますが、配信できる試合数には限りがあるのが現状です。2024-25シーズンからは試合数が拡大されることも期待されます。イギリス国内向け・国外向けともに放映権料が増えれば、それだけ国際映像も多数製作できることになります。


なお、プレミアリーグについては現在の放映権サイクルである2024-25シーズンまでは変わらない予定なので、ブラックアウトが撤廃されたとしても導入は1年遅れることになります。

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