ワールドラグビーがRugbyPassを買収。

ラグビーの国際統括団体であるワールドラグビーは、ラグビーの情報サイトでストリーミングサービスも行っている「RugbyPass」を買収すると発表しました。


運営者であるSkyニュージーランドとの合意によるもので、その代わりにSkyは2029年までの放映権契約を結んでいます。ワールドラグビーが開催するワールドカップを含んだ主要な国際大会をニュージーランドで独占放送します。

国際統括団体が自らストリーミングサービスを展開する事例が増えています。先日開催されたバレーボールの世界選手権は、FIVBが運営するVolleyball TV(VBTV)で配信。バスケのFIBAワールドカップは、今年開設されたCourtside 1891で配信されました。


自ら運営することで、その競技のファンがどんな層に支えられているかを具体的なデータとして取得し、今後の展開に活かしていくことができます。また、放映権を自ら管理し、自ら配信することは国という単位に縛られているテレビ放映権の枠を将来的に取り払う方向に進んでいきます。グローバルとローカルの共存が求められます。

もちろん、統括団体が自ら情報発信を握ることにはリスクもありますし、不安の声もあるでしょう。ワールドラグビーはRugbyPassの独立性を維持し、編集のトーンに口出ししないことを表明しています。


今年はFIFAも「FIFA+」を開設しました。競技間の競争も激しくなりそうです。ひとつのスポーツに集中し、多く課金してくれるファンは限られています。無料と有料の使い分け。そして既存の放映権ビジネスとファンへの直接課金の使い分け。さまさまな模索が繰り返された後に、新しい放映権ビジネスもあり方が見えてくるのかもしれません。

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