新興ラケットスポーツ・パデルをテニスが乗っ取りか?

前回はピックルボールというラケットスポーツの話をしましたが、以前にはパデルという同様にラケットを使うスポーツを取り上げたことがあります。


そのパデルのほうも面白い…といっては失礼なのですが、最近になって動きがあったようで。なんと国際テニス連盟(ITF)がパデル部門を新設する計画を立てたというのです。


すでにパデルには国際パデル連盟(FIP)という国際団体があるため、これは乗っ取りだと猛反発。スポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴する事態となってしまいました。

FIFAがフットサルやビーチサッカーを傘下に持つように、ITFとしてもテニスの間口を広げるためにパデルに目を付けたのでしょう。もちろん、将来的にはパデルがオリンピックに採用される可能性だってあるわけですが、FIPは独力でオリンピックを目指しているとのこと。まだFIPはIOCの加盟団体にはなっていません。


ITFは年次総会でパデル部門を新設する案を投票にかけ、57%の賛成票を得たとのことですが、規約の改正には2/3の賛成票が必要だとのことで、今回は否決となりました。いったんは先送りとなりましたが、今後また再浮上してきそうな感があります。

FIPはカタールの投資を得て「プレミアパデル」というプロリーグを発足させています。テニスの資金力に対しても簡単には負けないでしょう。その一方で、スペインのビール会社が所有するWPT(ワールドパデルツアー)というまた別のツアーが存在しています。こちらとの対立も解決させないといけません。

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