【祝】ドイツ戦勝利でABEMA視聴者数過去最高に。

FIFAワールドカップで日本がドイツに勝利。筆者も過小評価はしていないつもれでしたが、それでも勝つ可能性は2~3割といった予想をしていたので嬉しいサプライズでした。


試合を生中継したNHKの視聴率は35.3%と発表されています。日本代表の人気低下が叫ばれる中、実力で跳ね返した形です。祝日の夜といういい条件だったので、もうひと声欲しかったという気もしますが、次のコスタリカ戦は日曜19時という最高の時間帯なので、40%超えは期待できるかと思います。

ABEMAを運営するサイバーエージェント(以下CA)は、1日の視聴者数(DAU=Daily Active User)が1,000万を超え過去最高を記録したとのプレスリリースを出しています。これは全チャンネルを通じての数字になりますので、サッカーに限ったことではありません。


CAが普段公表している数字は1日ではなく1週間の視聴者数(WAU=Weekly Active User)です。こちらは右肩上がりに成長しており、直近では1,700~1,800万人程度になっていましたが、これも2,000万人の大台に到達するのは確実とみられます。これがどれだけ上乗せされたかが分かれば、ワールドカップのおおよその視聴者数も見えてくるかと思います。


ただ、本当に知りたいのは試合中の同時接続数です。いまのところ公表されていませんし、おそらく今後も公表されることはないかと思います。海外ではテレビとネットを同じ指標で測定する会社も存在しますが、日本ではいまのところそのような動きはなく、直接比較するのは難しい状況にあります。

「1日の視聴者数」でこれまで最高だったのは、今年6月の格闘技「THE MATCH」の開催日だったとのこと。PPVは50万件売れたと発表していますが、この日の視聴者数は公表されていません。


今回CAが1日の視聴者数を使って発表したのは、PPVの「THE MATCH」とは違い、無料で提供しているからでしょう。広告媒体としての価値を最大限アピールするのに向いている指標だと言えます。

試合の最中には1,300万以上の数字が表示されていたとのことですが、この数字は「再生回数」です。よって、実際の視聴者数より多く出ます。


再生回数では、2017年に「新しい地図」のメンバーが出演した「72時間ホンネテレビ」が7,400万回を記録していますが、文字通り72時間の長時間番組であり、さほど参考にはなりません。

スポーツ番組では2017年の「亀田興毅に勝ったら1000万円」が1,420万回を数え、この時にはサーバーがダウンしたとのこと。今回はとくに大きな不満は聞こえておらず、インフラ整備の担当者は素晴らしい仕事をしたと評価すべきでしょう。


今回のワールドカップの放映権料については、メディアによって180~350億円と大きくばらつきが見られ、CAが支払った金額についても最大で200億円という記事がありましたが、実際のところよく分かっていません。今後決算資料などを通じておおよその金額が見えてくるものと思われますが、正確な数字を得るのは難しいところです。


ただ言えるのは、広告収入だけで今回の放映権料をペイすることはまず不可能だということです。ABEMAは徐々に赤字幅を縮小しつつあるものの、いまだ赤字が続いている状態です。来年以降黒字転換を果たし、大きく収益を伸ばすことで初めて「勝利」を得たことになるでしょう。

もうひとつおまけのデータを。Twitterを買収したイーロン・マスク氏はワールドカップの試合中に「1秒あたり約20,000ツイートを記録した」と発表しています。これも高いトラフィックに耐えたことをアピールする目的ではありますが、同時に今回のワールドカップ、そして日本が起こした番狂わせをSNSを通じて多くの人が堪能した証拠です。

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