DAZNは競馬に注力すべき?

前回に続いて競馬ネタ。

現地時間の3/31(土)に「ドバイミーティング」が開催された。


「ドバイワールドカップ」を筆頭に複数のGIレースが一挙開催される。賭け事が禁止されているイスラム圏なので、賞金は王族のポケットマネーから支払われるとのこと。

日本からも大挙遠征しているが、すべて招待のため競走馬の輸送にかかる費用や、関係者の現地滞在費用もすべて出してくれるという。なんとも贅沢なイベントだ。


それはともかく、DAZNでは現在イギリス競馬の「レーシングUK」を配信している。日本語コメンタリーはついていないが、きれいな自然の中に作られたコースを走っている馬たちを見るとなんとなく気持ちがなごむ。いいコンテンツだと思う。


DAZNを運営しているパフォーム・グループは、スポーツに関するあらゆるデータを販売している会社で、その中の有力な取引先としてブックメーカーがあるのはよく知られている。なので、競馬というコンテンツは今後有力になってくるのではと考えている。


DAZNと関係が深いIMG社では、フランスの統括団体である「フランス・ギャロ」の放映権を管理している。つまり「凱旋門賞」を始めとするフランスの大きなレースを中継できる可能性はあるということ。もちろんアメリカのレースもあるとうれしい。だが、やはり本丸は日本のレースではないかと思う。


DAZNはスポナビライブを運営するソフトバンクからコンテンツの譲渡を受けたが、スポナビライブとは別に、ソフトバンクのグループ会社では地方競馬の馬券を販売している。なので、レース映像を配信することはできるはず。同様のサービスは楽天でもやっているので、ハードルが高いとは考えにくい。


そして、最後の本丸はやはりJRA。JRAは放映権料をもらっているのではなく、逆に番組のスポンサーになることで中継をしてもらっている立場。それでもすべてのレースをテレビで放送することはできないので、自前の「グリーンチャンネル」を持っている。


有料放送であるグリーンチャンネルを持ちながら、DAZNで無料配信するというのはいささか虫のよい話ではあるが、なにせDAZNはタイムラグが約1分あるサービスだ。そのことを逆手にとった交渉なんてのもありかもしれない。映像はグリーンチャンネルのものをそのまま垂れ流しにしてくれればそれでよい。


ブックメーカーはどんな競技でも、いや、スポーツじゃなくてもあらゆる予想を賭け事にしてしまうところ。オッズを決定するために必要なのはやはりデータだ。今後もこちらのビジネスについては、さまざまな方向で可能性を広げていくことだろう。

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