負け惜しみ?Netflix共同CEO、スポーツの権利獲得に白旗。

NetfilxのTed Sarandos共同CEOは、ニューヨークで開かれた講演でスポーツの放映権取得に消極的な見解を示したとのこと。自分たちはアンチ・スポーツではないが、ライブスポーツから利益を獲得する道が見つからなかったとしています。

従来のNetflixはスポーツの放映権からは距離を置き、ドキュメンタリー製作に重点を置いていました。Netflixの戦略はオリジナルコンテンツをグローバルに展開すること。スポーツはオリジナルのコンテンツではありませんし、国単位の制約も受けます。


しかし、成長が頭打ちになるに連れて戦略の変化が見えてきました。音楽でライブ配信を導入することが決まり、スポーツのライブ配信にも進出か?と囁かれました。そして、すでにアメリカにおけるF1などいくつかのスポーツに関心を示していたことが明らかにされていますが、現時点で獲得できた権利はありません。

ご存知の通り、世界的に放映権料の高騰がまだ続いています。テレビからストリーミングに時代が移行していく中、多くの業者が参入し競争が激化しました。また、視聴者の関心が多様化する中で、ライブコンテンツの価値が見直されてきました。


ABEMAのワールドカップ放映権もそうなんですが、結局のところ将来への投資として多額の資金を注ぎ込む業者がいるうちは放映権料の高騰が続きます。Netflixがそんなレッドオーシャンにあえて飛び込む意味はあるのか。飛び込まなければさらなる成長は見込めないかもしれませんが、飛び込めば当面の利益を失うことになります。

Netflixが関心を示したスポーツとして、WSL(ワールド・サーフィン・リーグ)の名前があがっています。どうやら運営権を含めてまるごと買収する提案をしていたようです。


かつてESPNはX Gamesを立ち上げました。最近ではAppleがMLSのグローバル放映権を獲得しています。Netflixにとっても、比較的小規模のスポーツを育成していくほうがこれまでの戦略に沿った行動と言えるでしょう。果たして次はどんなカードを切ってくるのでしょうか。

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