やはり認証系。dTV、井上尚弥戦を急遽無料開放。

懸念していたことが起こってしまいました。dTVは、昨日配信したボクシング・井上尚弥vs.バトラー戦を急遽ログイン不要で視聴できるようにしました。事実上、会員登録なしで無料開放したことになります。


Twitterの反応を確認しましたが、会員登録後にメールアドレスを認証するために送られるはずのSMSが届かないというツイートが多く見られました。どうしてもここがボトルネックになってしまうんですよね…。

上の記事では午後6時ごろと記載されていますが、dTVにアクセスするとログインページの代わりに以下の画面が表示されるようになり、井上尚弥戦についてはログイン不要で視聴できるように対策されていました。


それはそれですでに会員登録していた人にとっては不満が残るのですが、見られないことでクレームの嵐を受けるよりはまだましと判断したわけです。

dTV公式からこの件に関する周知はなく、いわば事後報告のような形で案内文が掲載されています。とくにお詫びの文言といったものはありません。


真剣にシステムの負荷分散をはかるのであれば、例えば事前購入割引を導入するとか、試合当日の広告を控えるといった施策があってもよかったと思います。しかし、実際には試合直前どころか試合中にも広告が打たれていたようです。

動画配信自体はスムーズだったと思います。そこは外部のCDNと協力しているので、先日のABEMAほどの規模にならなければ対応できるでしょう。しかし、認証周りは一時的なイベントのためだけに増強したところで、今後も使われる見通しは立ちません。どの程度増強すればよいのか、見積もりに悩まされることになります。


今年のプレミアリーグ開幕節ではSPOTV NOWが同様にメールアドレスの認証のところでトラブルを起こしました。昨年のルヴァン杯ではスカパーとFODが次々とトラブルを発生させ、YouTubeでの無料配信を実施しました。U-NEXTは無観客の配信独占イベント「RIZIN LANDMARK」で試合開始時間を遅らせてしまう失態を演じています。


その一方で、Amazonプライムで配信されたボクシングの村田vs.ゴロフキン戦や井上vs.ドネア戦ではこういったトラブルは発生していません。これは、もともとAmazonプライムに登録済みの会員が多く、新規の駆け込みが少なかったからだとも言えるでしょう。

話を戻して、ドコモによるといまのところ返金対応は考えていないとのこと。無料お試し期間もありますし、年明け以降も引き続き会員でいるとdポイントを還元するキャンペーンも行っています。ですから、不満のある人はお試し期間中に解約すればいいということなんでしょう。筆者も事前に登録して視聴した一人なので、思うところはありますが…


正直なところ、dTVの社内でも部署によって温度感が違っていたのではないか…と感じてしまいます。追っかけ再生ができない、アーカイブの公開が遅いといった点も指摘材料であり、本当にスポーツのライブ配信に前向きだったのか姿勢が疑われます。


dTVのスポーツ中継としては、引き続き大橋ジムと組んだ「フェニックスバトル」は続きますし、卓球・Tリーグの権利も持っているのですが、当然ながら定着のためにはさらなるコンテンツが必要となります。無料お試し期間が切れる前に、すなわち年内には何かしらのめどが立っているとよいのですが、さて。

高額な放映権料、というよりもほぼファイトマネーと言うべきなんでしょうが、ドコモは今回大枚をはたいてこの試合を配信しました。当然ながら、これを機にdTV(およびひかりTV)の会員数を増やすことがねらいだったわけですが、この目論見は期待外れに終わる公算が高くなったと考えられます。


ファイトマネーは推定で3億円以上との報道があります。Amazonで中継された前回のドネア戦は2億3000万円だったとのこと。井上選手は今後スーパーバンタム級に転向し、さらなる強敵を求めて羽ばたくことでしょう。そうなれば海外での興行が主戦場となるでしょうし、PPVになることも充分考えられます。


繰り返しますが、この件を他のスポーツと同じ放映権料高騰の文脈で語るべきではないと思います。井上選手が自らの拳で築き上げた価値であり、それだけ稼ぐ権利を持った人物なのです。

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