自転車ロードレースに新リーグ構想。

サイクルロードレースの解説で知られ、昨年は「M-1グランプリ」に参戦。予選1回戦を見事突破した栗村修さんのブログによると、UCI(世界自転車競技連合)が2026年から「UCIロードチャンピオンズリーグ」という新たなリーグを創設する構想を持っているとのこと。


現在のUCIワールドツアーよりもレース数は絞られ、日程の重複を避けるのこと。また、当ブログ的に大きな話としては、放映権と映像制作を管理する会社を設立する計画があるそうです。現在のバラバラな状態が改善に向かうのであればありがたい。

サイクルロードレースはその伝統ゆえに利害関係が複雑に入り組んでおり、レース主催者、参加チーム、そしてUCIの対立が絶えない状態でした。しかし、この構想にはレース主催者側ではもっとも大物と言えるツール・ド・フランスのディレクターや、チーム代表者も名を連ねているということで、簡単ではありませんが実現に向かう可能性も見えてきます。

トラック競技ではすでに「UCIトラックチャンピオンズリーグ」が始まっています。こちらはディスカバリーの協力を受けて運営されています。ロードで同様のことを進めるのであれば、ディスカバリー以上に強力な資本のバックアップが必要になるでしょうし、利害関係をぶち破る強力なリーダーシップも求められます。


旧態依然としたビジネスモデルを転換しなければ、やがて競技としての魅力も薄れていくことでしょう。危機感を持たねばいけません。といっても、これまで繰り返してきた歴史を鑑みると、本当にできるの?という気持ちになってしまうのですが…

国内のサイクルロードレースは、JプロツアーとJCLに分裂している状態です。昨年、両リーグが統合に向けて協議を開始したとの発表がありましたが、その後とくに大きな動きはなく、何事もなかったかのように2023年のカレンダーが両者から発表されています。簡単ではないことはよーく分かってるんですけど、それでもやはりもどかしい。


それとは別に、UCI公認の国際レースは今年から「ツール・ド・九州」が新設。昨年はJCLの一戦だった「古座川ロードレース」も転換する見込みです。これらのレースはUCIに登録しているチームであればどちらのリーグからも出場できるのですが、JCLのほうが政治的に食い込んでいるので、Jプロツアーと統合をめざすよりは上から攻めていこうという感じなのかもしれません。

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