米でクリテリウムの新シリーズ発足。GCN+で配信。

クリテリウムと言えば、短めの周回コースで行われる自転車のロードレースを指す言葉ですが、このクリテリウムをシリーズ化した大会がアメリカで始まりました。NCL(National Cycling League)という名前で、4/8にマイアミビーチで開幕。現時点で4レースが計画されています。


このNCLの放映権をGCN+が獲得したと発表がありました。3年契約とのこと。テリトリーに一部制限ありと書かれていますが、日本でも視聴できます。

実際の映像を見てみると、インドア用のトレーニングキットで知られる「Wahoo!」がスポンサーとなっており、バーチャル空間で予選を実施。その結果に基づいて、F1のような形でスタート順を決めていました。まぁ、自転車レースにおいてスタート順はあまり関係ないのですが、バーチャル方面からのニーズも取り込んでいます。


レースはチーム戦で、中間順位もポイント化されるあたりは、かつて開催されていた「ハンマーシリーズ」を思い出させるところがあります。駆け引きの要素は今後レースを重ねるにつれて洗練されていくことでしょう。

ロードレースと言えば街から街へというイメージがあり、クリテリウムは遊びのような感覚もあるのですが、周回コースのほうが観客にとっては何度も楽しめますし、主催者側も入場料などの収入を得ることができます。今回は、一般客は無料で、有料のVIP席が別途設けられました。食事やお酒も提供され、価格は215ドルに設定されていました。


ベンチャーキャピタルやNFL・NBAの元選手が出資し、750万ドルの資金を集めているとのこと。賞金総額も100万ドル以上になるそうです。都市型スポーツは注目されていますし、コロナ禍を経て健康増進のためにサイクリングは注目されています。もちろん排気ガスも出ません。


となると、コンセプトとしては自動車のフォーミュラEに似た感じでしょうか。そこに都市型スポーツやeスポーツといった新しいカルチャーをミックスさせて、新しい空間を演出していきます。


行き詰まり感のあるロードレースのビジネスモデルに新たな価値をもたらしたい、という動きは先述のハンマーシリーズなどがありましたが、コロナ禍によって中断されてしまいました。いま一度、新たなチャレンジが必要な時です。

【お知らせ】現在コメント機能が使えない状態です。感想・意見・誤情報のツッコミ等ございましたら、筆者のX(旧Twitter)までお願い致します。 @flower_highway

0コメント

  • 1000 / 1000