サッカー女子W杯、英仏で放映権決定間近との報。
日本でまだ決定していないFIFA女子ワールドカップの放映権ですが、同様に決まっていない欧州5大国のうち、イギリスとフランスで動きが出ているようです。
イギリスでは公共放送のBBCと民放のITVが共同で放映権獲得に動いているとすでに報じられていましたが、ここに来て900~1,000万ドルという具体的な数字が出てきました。昨年のカタール大会は2億ドル近かったとのことで、男子と比較して5%程度となります。
https://www.bnnbloomberg.ca/fifa-uk-broadcasters-inch-closer-to-deal-for-women-s-world-cup-1.1932332
FIFA and UK broadcasters BBC and ITV are inching closer to a deal that would see them pay an estimated £8 million for the rights to show the women’s football World Cup https://t.co/eG4pqWLRSJ
— Bloomberg (@business) June 13, 2023
フランスでも、公共放送のFTV(フランス・テレビジョン)と民放のM6が共同で放映権を獲得する見込みと報じられています。こちらの放映権料は1,000万ユーロを下回るとのことです。
これに先駆けて、FTVとM6はフランス女子代表の試合の放映権について4年契約を結んだことを発表しています。単発に終わらせることなく、継続して女子サッカーにコミットメントしていくことになります。
FIFAは、一部のテレビ局が男子の「100分の1」の提示をしたと批判していました。具体的にどの局かは不明ですが、少なくともそれよりは高い水準で決着しそうです。もちろん、これでは全然足りないとFIFAは言うのでしょうけど。
サッカーは公共的な文化資産であり、多くの人に見てもらうべきものだという考えがヨーロッパでは強く、無料放送を捨てることはできません。とくにイギリスではユニバーサル・アクセスが義務付けられています。最終的には公共放送の出番ということになりました。
日本ではまだユニバーサル・アクセスの議論も始まっていませんが、最終的には公共放送、すなわちNHKのお世話になるのでしょうか。民放局は編成やスポンサー獲得が間に合いそうになく、生中継は難しいか。ただ、系列のストリーミングサービスと協力して全試合をカバーすることはできるでしょう。日テレならHulu、TBSならU-NEXT、フジならFOD、テレ朝ならABEMAということになります。
もちろんDAZNやAmazon、SPOTV NOWも候補にあがるのですが、サブスク系のサービスだと、1~2か月分の料金しか取れない大会に対して突っ込める金額には限度があります。そうなると、最終的にはPPVという線も考えられますが・・・うまく着地してほしいものです。
ABEMAが昨年のカタール大会に支払った放映権料ですが、200億円という報道もありましたけど、決算資料を見る限りでは80億円くらいではないか・・・といったところです。かりにその5%で決着するならば4億円となりますが、それでも簡単には回収できない金額だろうと思います。
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