WEリーグの放映権料は1億円程度か。
女子ワールドカップの放映権問題が開幕直前までもつれたことにより、日本における女子サッカーの普及の問題が改めてクローズアップされています。2011年の劇的な優勝から、一時的なブームは起きたものの、そのチャンスをつかめなかったことは厳然たる事実です。
そのための最大のカギがWEリーグであることは言うまでもありませんが、日刊スポーツによるとDAZNが支払っている放映権料は年間1億円程度。ただし、映像制作費をDAZNに支払う形となっていて、実質相殺されているとのことです。
この説明には若干しっくりこないところがあります。Jリーグの場合、スカパー時代はスカパーが映像を制作していましたが、DAZNと契約するにあたってJリーグ側が制作するようになりました。なので制作費もJリーグ側の負担となっており、支払い先はJリーグが委託している地方のテレビ局や制作会社となります。
この形をWEリーグも踏襲しているなら、WEリーグからDAZNへの支払いは生じないはずですが・・・流れがちょっと異なるのでしょうか。ただ、支払いがあったとしても結局はDAZNから制作会社にまたお金が流れるわけですから、結果はさほど変わらないはずですが。
大事なのは映像の著作権をリーグ側が持つということです。これはJリーグがDAZNと契約する際に強くこだわった部分でもありました。自らが映像を管理することで有効活用がはかれるわけですが、そのためには自ら制作コストを負担する必要がありますし、管理にもコストがかかります。
WEリーグが公開している映像利用規程をみると、Jリーグとほぼ同等の規程が定められていることがわかります。また、申請窓口は株式会社Jリーグの映像担当となっています。
さて、WEリーグとDAZNとの契約は2028年までであり、その間はネット媒体での映像利用は制限されるのですが、テレビについては制限はありませんので、今後テレビでの露出が増えることが期待されます。今回は優勝までは難しいとしても、ある程度の結果を出し、今後こそ一時的なブームに終わらせないよう地道な普及活動が求められます。
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