イタリアDAZN、独禁法違反で罰金。セリエBで追加負担。

イタリアのDAZNが、独占禁止法に違反したとのことで、当局から724万ユーロ(約11億円)の罰金を科されました。セリエAの放映権について、通信会社大手でセリエAの冠スポンサーでもあるTIMと結んだ契約が違反と認定されました。TIMにも76万ユーロの罰金が科されています。

DAZNは2021-22シーズンから3年総額25億ユーロでセリエAの放映権を獲得しましたが、その際にTIMがパートナーとなっており、4割に相当する10億ユーロを提供する契約を結んでいます。その条件として、TIMのプラットフォームにDAZNのアプリを独占供給したのですが、これが競争を妨げる行為と認定されたようです。


しかし、TIM側の思惑は外れ、契約数は目標を下回ります。この契約はわずか1年で見直され、TIMの支払額は年1億ユーロ(2年間で計2億ユーロ)の減額となりました。アプリの独占供給は終了し、DAZNはライバルのSkyにもアプリを提供しています。

セリエBの放映権についても新たな動きが出ています。セリエBはA同様に2021-22シーズンから3年間のサイクルとなっており、Sky、DAZNともう1社、Helbiz Mediaという会社が権利を持っていました。しかし、Helbizの放映権料が未払いとなり、契約を1年残して打ち切りとなってしまったのです。


このため、Helbizが持っていた権利の分をSkyとDAZNが肩代わりすることになったとのこと。当初の放映権料はSkyが年間2,600万ユーロ、DAZNとHelbizは年間1,000万ユーロでしたが、SkyとDAZNが200万ユーロを追加で負担し、残り600万ユーロはセリエB側の泣き寝入りとなったそうです。


Helbizはストリーミングの権利について国外の代理店になっていました。現在のサイクルについては契約済みのところは問題ないでしょうが、次期サイクルでは新たな代理店を探す必要があります。

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