女子W杯の放映権料関連つづき。米では次回の争いも?

先日紹介したWall Street Journalが報じた記事は、残念ながら有料のため原文を読むことができていないのですが、それを引用する形で他のメディアが報道を始めたため、徐々に内容を補完できるようになりました。ということで、今回はその続きです。


原文を読みたい方は以下のURLをご参照ください。月2ドルとのことです。それくらいなら別に支払っても全然構わないのですが、有料記事の内容を無料のブログに書くのはあまりよろしくないでしょう。

https://www.wsj.com/sports/soccer/fifa-womens-world-cup-tv-rights-8a468837

今回の女子ワールドカップにおいて、FIFAは3億ドルの放映権料を目標としていましたが、実際には2億ドル近くにとどまる見込みだというのが、この記事の主旨となります。


目標の半分にあたる1.5億ドルが昨年までに決まっており、残った国から残り1.5億ドルを回収しようと目論んだものの、約5,000万ドルにとどまったことになります。この国には、いわゆるビッグ5(イギリス・フランス・ドイツ・スペイン・イタリア)のほか、日本も含まれていると考えられます。


ビッグ5については、EBU(欧州放送連合)を通じて契約が成立しました。FIFAの希望額は6,500万ドルでしたが、実際にはその半分程度だったようです。そうなると、日本については最大1,750万ドルという計算にはなるのですが、もちろん他の国の分もあるので実際にはそれよりも低くなります。また、NHKが放送する試合数が最小限であることをふまえると、直前でさらなるディスカウントが行われた可能性も否定できません。

開催国のひとつであるオーストラリアでは、推定で800万ドルと報じられているそうです。ニュージーランドは不明ですが、オーストラリアより人口が少なく、サッカー人気もまだまだということで、さほど高くなさそうです。無料の招待券を配っているとも報じられています。

従来、女子ワールドカップの放映権は男子とセットで販売していましたが、FIFAは今回から女子を切り離し、単独で販売しています。とはいえ、それ以前に今大会の分までセットで販売済みだった国もあります。アメリカはその一例です。


アメリカでは2015年に、FOXとスペイン語放送のTelemundoが2026年までの契約を結んでいます。FOXは2015~22年の8年間で4.25億ドルを支払い、2023~26年の4年間ではそこからさらに10%程度増額されたとされています。


つまり4年間でいえば倍以上になったという計算ですが、この時点で2026年大会が北米開催になることはまだ決まっていなかったので、お得な買い物だったとも言えるでしょう。とくに入札は行われずFOXとの延長が決まったとのことで、他社からは不満の声も漏れていたようです。


セット売りということで、何らかの割合で女子に金額を配分しているのでしょうが、実際にどれくらい配分されたかは現時点で明確ではありません。

気が早いと言いますか、アメリカではすでに次回2027年大会に向けて放映権争いが始まっているとも。次回の開催国はまだ決まっていませんが、アメリカ大陸になれば時差はありませんし、ヨーロッパやアフリカ大陸でも今回よりも小さい時差となります。


今回の権利を持つFOXの継続が最有力で、CBS、Apple、Amazonが有力候補だとのこと。NBCやESPNについては一歩劣るのでは・・・というのが以下の記事の見立てですが、果たしてどうなるか。2026年の男子大会のあとでバブルが崩壊する可能性もあり、他のサッカー関連の権利も含めてシビアな競争が続きます。

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