大失速のViaplay、イギリスから撤退。BTはTNTに。

スウェーデンのストリーミングサービス・Viaplayは先日発表の第2四半期決算で約59億クローネ(約800億円)の大幅赤字に陥り、従業員の25%を削減。イギリス・アメリカ・カナダなどから撤退することを明らかにしました。


【7/22 追記】赤字額に誤りがあったため修正しました。


今後はスウェーデンを始めとする北欧や、F1の放映権を持っているオランダといった主要市場に経営資源を集中していくとのことです。

イギリスではサービス開始に先駆けて、昨年7月にスポーツチャンネルのPremier Sportsを買収していました。サービス開始は昨年12月であり、わずか半年ちょっとで撤退へと舵を切ることになりました。

イギリスの中でもスコットランドが特に影響を受けることになります。カップ戦の放映権を持ち、リーグカップでは冠スポンサーを務め「SPFL Viaplay Cup」となっています。また、2024年からはスコットランド(およびウェールズ・北アイルランド)の代表戦の放映権を獲得していました。


これらの権利については撤退にともない売却されることが濃厚であり、金額次第ではスコットランドのサッカー界に大きな打撃を与える可能性があります。

コロナ禍を背景に急激に業績を伸ばしてきたストリーミング業界ですが、ポストコロナで一気にレッドオーシャンに。物価高により消費者の財布の紐は固くなり、契約できるサービスは2~3個といったところか。そこから漏れたサービスは一気に苦しくなってきます。


イギリスのスポーツ関係ではまずSky Sportsの名前があがりますが、それに次ぐ規模であるBT Sportsが先日(7/18)「TNT Sports」と名前を改めました。BTとワーナーブラザーズ・ディスカバリーによる合弁会社が運営を引き継ぎ、ユーロスポーツやdiscoveryとのサービス統合を進めています。これもまた生き残るための戦略です。

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