【祝】大坂なおみ選手決勝進出。決勝の地上波はあるのか?

既報の通り、全米オープンテニスで大坂なおみ選手が決勝進出。

あすの午前(日本時間)には錦織選手の準決勝も行われ、男女アベックでの決勝進出、さらには優勝という快挙が達成されるかもしれない状況となっております。


ということで、放映権を持つWOWOWに注目が集まっており、カスタマーセンターもつながりにくい状態だとか。

「WOWOW独占生中継!」という大きな文字がページに躍ります。

グランドスラムのうち、他の大会はNHKやテレビ東京でも放送されるのに、なぜ全米オープンだけは放送されないのか?それを知るために、いま一度放映権の概念をおさらいする必要があるでしょう。


放映権にはおおまかに分けて「地上波/衛星波/ネット配信」という区切りと、「無料/有料」という区切りがあります。つまり6つに分割されていると考えてよいでしょう。

その中でWOWOWは「衛星波・有料」に属します。また、ネットではテレビで放送されていない映像の配信も行っており、「ネット・有料」も押さえていると考えてよいでしょう。


※なお、ネットの権利がない場合でも、放送契約をしているユーザーであれば放送の付帯サービスとしてネットでも観られる場合があります。


ということで残りは4つなのですが、WOWOWが持っているかはもちろん外部からではわかりません。ただ、積極的に持つ理由もありません。時差的に試合は日本時間の深夜から早朝にかけて行われますし、前の試合の展開によっては開始時間が遅れることもある。そんな中で柔軟にタイムテーブルを変更し、かつ理解のあるスポンサーを獲得するのは民放局ではなかなかできることではありません。


それゆえにテレビ東京が全仏を放送したのはある意味画期的だと言えるし、ある意味テレ東だからできたとも言えます。そもそもWOWOWは民放各局が出資して作られた局なので、広告放送が難しいコンテンツについてはこちらで放送したほうが効率がいいんですよね。


ただ、あれだけ「独占生中継」を前面に押し出すわけですから、全部持っている可能性もないわけではないです。(あくまでも妄想です)

なので、民放にはあまり期待できず、あるとしたらNHK。NHKはいちおう無料放送に属します。受信料とってるじゃないか!と思う人もいるでしょうけど、受信料制度で支えられている公共放送や、税金で賄われている国営放送は国際的には無料扱いであります。ただ、NHKが放映権を買うならウインブルドンのように初戦から買っているでしょうから、あまり現実味がある話ではありません。


もし、無料放送が行われるとしたら、それはWOWOWがサブライセンスという形で他局に権利を販売するか、もしくはWOWOW自身がノースクランブル放送にするかのどちらかでしょう。もう、そのへんはWOWOWとその株主である民放各局の思惑で決まるとしか言いようがありません。


ただ、良質なコンテンツを観たいのであれば、やはり相応のお金を払うべきではないか…というのが筆者の考えです。もちろん昨今の放映権バブルには苦々しい思いもありますので、適切なところに着地することを願うばかりです。


【注釈】

本記事は「生中継」に焦点をあてて書いていますので、録画中継についてはまた別の扱いになります。

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