ABEMA、WWEのPPVを4,000円に設定。

10月からWWEの放映権を獲得したABEMAですが、11月26日(日)に開催される「サバイバーシリーズ」について、PPVで配信すると発表しました。料金は4,000円で、新規にABEMAプレミアムに登録したユーザーには1,200円をキャッシュバックするとのこと。


先ほどの記事でABEMAの決算について取り上げましたが、広告収入が伸びている反面、プレミアムやPPVの売上は停滞しているように見えます。このあたりが反映された施策なのかな、という印象です。

WWEはPLE(プレミアム・ライブ・イベント)と称するPPVの興行を月1回程度のペースで開催しています。11月4日(土)に開催される「クラウンジュエル」については無料配信されるとのことですが、「BIG5」と呼ばれる主要5大会についてはPPVでの配信となる予定です。


見逃し視聴は1週間に設定されています。それ以降については、プレミアム会員向けにアーカイブ配信となるようです。

レギュラーの「SMACKDOWN」「RAW」が無料配信され、WWEファンが喜んでいたのも束の間、今度はPPVということで落胆の声も聞かれます。従来であれば、WWE公式の「WWEネットワーク」(月額9.99ドル)でPLEも視聴できたとのこと。ABEMAはすべてのPLEを無料配信するとは言ってませんから、どこかで有料になるのは必然なのですが。


WWEネットワークは年間だと約18,000円程度。ABEMAのPPVは、もし5大会すべて4,000円だとすれば計20,000円となり、極端な価格設定だとまでは言えません。それでも故事「朝三暮四」の逆バージョンと言いますか、後出しでこのような話を出されると気分的にはよろしくないというのも理解はできます。

無料(広告モデル)・サブスク・PPVという3種類のビジネスモデルをすべて抱えているABEMAなだけに、その配分が今後のカギとなります。アーカイブ配信をサブスクに持ってくるのは妥当な気がしますが、レギュラー開催を無料にし、ビッグイベントを有料にする策がどう評価されるかでしょう。


顧客の新規開拓という面では、無料で種まきし有料で収穫するという発想は自然だと言えますが、逆に注目を浴びるビッグイベントを無料にしたほうがよいという意見もあるかと思います。ただ、WWEの持つストーリー性を考えると、クライマックスにあたるイベントだけ無料にしてもどうなのか・・・という思いもあり、微妙です。

日本で放映権を購入する業者が現れること自体は前向きにとらえる必要があります。あと不安要素としては、今後のPPVの料金が不確定であることでしょう。BIG5すべてが4,000円と仮定してみたものの、例えば最大のイベントである「レッスルマニア」は2日間開催なので、もっと高くなる可能性もあります。


なので、ABEMAには今後のPPVの予定をきちんと発表し、今後かかる費用を明確にすることを期待したいところです。Twitter(X)にも提案が寄せられていましたが、BIG5のセット割というのも一案かと思います。そして、その先にはWWEの日本公演復活・・・というのは当然期待されるところでしょう。


【追記 11/2 19:00】

ABEMA格闘プロデューサーのポスト(ツイート)によると、BIG5のPPVはレッスルマニアも含めてすべて4,000円になる予定とのこと。また、他のPLEについては無料で、年間の支出は計20,000円(+必要に応じてプレミアム)と考えてよさそうです。またセット割も前向きに検討するとのことで期待。

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