ESPN+が100万契約達成、米OTTの今後は?

今年4月にローンチしたOTTサービス「ESPN+」が約5か月で100万契約を達成した。
スポーツ専門チャンネルでおなじみ、ESPNの補完的なサービスとなるESPN+はチャンネル数の制約が取れることで、いわばかゆいところに手が届くコンテンツを提供できる。例えばUFCだとテレビでは枠に入らない前座試合も配信できる。
料金は月$4.99、もしくは年$49.99。スポーツ好きな人にとっては割安かもしれないが、付加サービスと考えれば妥当な水準か。

日本のDAZNは約1年で100万契約を達成。Jリーグという圧倒的なコンテンツを独占できたことなど追い風要素はいくつもあった。米市場は人口では約2.5倍なのだけど、ESPN+は…やはり付加サービスならこんなものか。

さて、先日決定したコムキャストによるsky買収の影響がここにも及んでくる。あまりにもぐちゃぐちゃなので箇条書きにします。

・ESPNはディズニーの傘下
・21世紀フォックスのエンターテイメント部門をディズニーが買収
・コムキャストはNBCを傘下に持つ
・Huluはディズニー、21世紀フォックス、コムキャストが出資しており、今後はディズニーが経営権をとる
・fuboTVに21世紀フォックスが出資
・fuboTVにはNBCが参加しているが、ESPNは参加していない

つまり、ESPN+、Hulu、fuboTVというOTTサービスの今後に動きが出てくる。ついでに言うとNetflixにも影響が出る。ディズニーとFOXグループのコンテンツを引き上げることが確実だから。

ちなみにfuboTVは自転車チャンネルを持っており、今年はジロ・デ・イタリアを配信したし、今度の世界選手権も配信予定。
で、ツールとブエルタもfuboTV内にあるNBCのチャンネルで配信されたので、3大ツール&世界選手権をコンプリートできたわけだけど…正直来年どうなるかは分かりません。

おそらくスポーツ部門とエンターテイメント部門でそれぞれ大きな変化が起こることは確実。ついでにsky買収でヨーロッパ市場にも変化が起こる。カタールのbeIN Sportsも虎視眈々。もう何が起きても驚きません。

こちらとしては、ひとつひとつのニュースを丹念に追いかけていくしかありませんね。日本でもDAZNの対抗馬が出てくる可能性だってあるでしょうし。

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