まだ決まらないEURO2024本大会。

アジアカップの開催中ではありますが、大陸別選手権と言えば、やはり6月に開幕するEUROがもっとも注目の集まるところです。しかし、現時点で日本での放送予定は発表されていません。


前回2020年大会について、WOWOWが放送すると発表したのは2019年1月17日。つまり、1年以上前に発表されていました。これと比較すると遅すぎると言わざるを得ません。

UEFAのWebサイトには入札に関する情報が掲載されていますので、筆者もときどき見に行くのですが、現状とくに変化は見当たりません。

EURO2024のPDFファイルには、入札に関するスケジュールが書かれています。Japanに関する記述をみると、2023年3月15日に入札の条件が書かれたITT(Invitation to Tender)が発行され、4月26日に入札の期限が設定されています。


ですから、この記述をそのまま受け止めるのであれば、入札はすでに終わっていることになります。そうなると、UEFA側の希望金額を満たさず不成立になった可能性が高いです。その場合、次は個別交渉のフェーズに移行します。先に手を上げて、条件交渉が成立したところが放映権を獲得することになります。

ちょうどこの時期には、ラ・リーガの次期放映権の交渉も進められていたと考えられます。ラ・リーガの放映権を持つWOWOWは、EUROも含めて今後のサッカー関連の放送をどうするか、戦略を練る必要がありました。


結果としてラ・リーガの放映権はDAZNとU-NEXTに決まったわけですが、この際にEUROについてもそんなに強気には出られなかったのかもしれません。

もともとEUROは日本時間だと平日の深夜~早朝にかけて試合が開催されるので、ライブで視聴できる人はさほど多くありません。そして、大会が終わるとすぐ解約する人が多く、その先の契約にはなかなかつながりません。ラ・リーガがあればつなぎ止める材料になりますが、それを逃した以上、あまり旨みがありません。


ということで権利は宙に浮き、現在に至ります。可能性としては、他の欧州サッカーの放映権を持っているところが有力であり、DAZN・U-NEXT・SPOTV NOWの名前があげられるのですが、ここからの展望が見えてきません。


EURO予選の権利をもっているDAZNはもっとも有力ですが、経営面で余裕がありません。U-NEXTも昨年までの破竹の勢いは止まった印象です。SPOTV NOWも値上げを発表済みで、プレミアの放映権料を回収するのに必死。さらなる投資に向かえるのでしょうか。


もちろんAmazonやABEMAなどの名前をあげることもできますが、この時点でまだ決まっていない以上、どこも様子見なムードが広がっています。円安もありますし、無理せず相場が下がってくるのを待つといったところでしょうか。


さて、EUROの動向が見えると、その次は欧州CL/ELということになります。これについてはまた稿を改めることにしましょう。

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