PGA、30億ドルの出資受け入れでLIVに対抗。

ゴルフのPGAツアーは、Strategic Sports Group(以下SSG)から最大30億ドルの出資を受け入れると発表しました。


SSGは、MLBのボストン・レッドソックスやプレミアリーグのリバプールなどを保有するFenway Sports Groupを筆頭とする投資家グループです。まずは15億ドルを投資して、新たな事業会社「PGA Tour Enterprises」を設立。約200人のツアー選手にも株主を割り当てる計画だとのこと。

この計画は昨年から話題になっていましたが、正式に決定しました。目的としては、現在統合の協議を進めているLIVに対して少しでも有利な条件を引き出すためと考えられます。


また、将来両者が統合された場合、LIVに移籍した選手は巨額の移籍金を受け取っており、PGAに残った選手としてはそのまま戻ってくるのは承服しがたい面があります。株式の割当はそれに対する救済的な意味もありそうです。LIVの選手も条件を満たせば将来的に株主になることも可能だとしていますが、相当厳しい条件になるものとみられます。

今年はジョン・ラーム選手がLIVに電撃移籍。また、ラーム選手の祖国であるスペインのMovistar+が、LIVと放映権契約を結んだことも明らかになっています。2年契約とのことですが、裏を返すとPGAとLIVの統合は少なくとも2年間はないと考えてよさそうです。


こうやって力を蓄えたPGA側が、今後統合をご破算にする可能性も当然考えられます。LIVのバックはもちろんサウジアラビアですが、さまざまなスポーツに資金をつぎ込んでおり、いつか枯渇するのを待つといった戦略も。ただ、すぐには枯渇しそうにありませんが。

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