フジ「すぽると!」が復活。平日はTVer限定配信。

フジテレビは、夜のスポーツニュース番組「すぽると!」を復活させると発表しました。初回は3月31日(日)で、以後土日の放送です。


これだけだと現在放送中の「S-PARK」のリニューアルといった程度の扱いですが、もうひとつの大きなポイントとして、TVer限定の「すぽると!on TVer」を毎日夜10:30から配信するとのこと。こちらは3月28日(木)が初回配信となります。


帯番組のスポーツニュースとしては、フジテレビONEで放送している「プロ野球ニュース」がありますが、ネット限定かつ無料で視聴できるのは朗報と言えます。

ただ、ネット配信となると気になるのは映像がどこまで使用できるかということになります。テレビ放送では報道目的での利用については一定の範囲で認めているケースが多いのですが、ネット配信については許可が出にくいのが現状です。


例として、Jリーグの映像利用規程を参照すると「インターネットメディアでの利用」については許諾しないと記載されていますが、Jリーグの公式番組であるTBS「KICK OFF! J」、テレビ東京「サタデーナイトJ」、テレビ朝日「ラブ!! Jリーグ」については配信されていますので、「すぽると!」もJリーグが認定すれば問題ないことになります。


また、規程には「放映権取得局及びその系列局」に関する項目もありますので、フジテレビが放映権を持つルヴァンカップについてはかなり自由に使えそうです。

その他でも、フジテレビが放映権を持っているものとしては、サッカーのエールディヴィジ、野球のヤクルト、フィギュアスケートや競馬なども期待したいところ。F1はインターネットの権利を持っていないと考えられるので難しいと思われます。

よく「●●は放映権料が高いからニュースで流れない」といった言説がみられるのですが、放映権料と報道における映像利用の規程は異なりますので、放映権料が高いものでも無料もしくは極めて安価で利用できるケースはあるものと考えられます。ただ、先のJリーグのように実際の規程を公開しているところが少ないので、一概には言えないというのが正直なところです。


「●●の報道量が多い(少ない)」という話は論争になりやすいのですが、具体的な規程が分かってない以上、正直なところ深入りはしたくないです。放映権と映像利用を混同し、「放映権料が高いコンテンツは映像利用料も高い」という前提で雑な議論を展開する人が多いと感じています。


上記のJリーグの例にみるように、通常は放映権を持つ放送局(RH=Rights Holder)は使える範囲が広く、持たない放送局(NRH=Non-Rights Holder)は制限されます。ですから、NHKと民放各局が放映権を持っているMLBについては必然的に報道量が増えるでしょう。


なお、Jリーグについては全国ニュースの報道量が少なくとも、ローカルでは報道量が多いところがありますので、その人が住んでいる地域によって印象に差が出るのは当然かと思います。Jリーグの報道が少ないと言っている人がいたら、その人がどこに住んでいるのかを確認したうえで議論しないとすれ違いが生じることになります。

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