【PR?】ABEMAとDAZNのトップ対談。

先日サービスを開始した「ABEMA de DAZN」。それに合わせて、サイバーエージェントの藤田社長と、DAZN日本法人の笹本CEOの対談記事が「THE ANSWER」に掲載されました。

まず驚くのはその長さ。前後編、計6ページに分割されています。本文では「およそ1時間にわたり対談した」と書かれていますが、PR目的の対談とはいえかなり話が盛り上がった様子。

笹本CEOの前職はTwitter Japan代表取締役であり、Twitterに掲載される広告の一部をサイバーエージェントが代理店として取り扱っているとのことで、二人には以前から接点がありました。

ABEMAでは、サイバーエージェントの傘下であるFC町田ゼルビアのホームゲームをかつて配信していたことがあります。DAZNからのサブライセンスでしたが1シーズン限りで終了しました。それについて藤田社長は「当時はJ2で下位に沈んでいたこともあって数字が伸びず、やめてしまった」と語っています。


その後、DAZNはABEMAの共同運営者であるテレビ朝日との関係を深めていきます。AFCの放映権をサブライセンスし、「やべっちFC」を引き取りました。そして、ABEMAがFIFAワールドカップの放映権を獲得したことで、ABEMAとDAZNの関係も復活。今回の提携については昨年の春頃から話を進めてきたとのことです。

プレミアム会員やPPVも手がけているとは言え、基本的には無料サービスが中心のABEMAは、DAZNとの相乗効果が得られやすいと考えられ、今回の提携は前向きにとらえてよいかと思います。ABEMAのプラットフォームを借りることで、コメント機能などが使えるのも魅力のひとつです。


対談も後編になると、話題が「有料スポーツ放送」への賛否へと変わっていきます。PR記事ですから当然ながらDAZNの料金を正当化する方向になり、笹本CEOは「価格設定についてはご理解いただけるとありがたいです」と発言しています。そう言わざるを得ませんよね・・・


「ABEMA de DAZN」については、野球など一部のコンテンツが視聴できないにも関わらず、料金設定が通常のDAZNと同じ月額4,200円であることはやはり問題です。年間払いに対応するなど、柔軟な課金体系の導入が望まれるところです。


今後はスポーツ専業のサービスは苦しくなってくることが予想され、DAZNも他のジャンルのコンテンツと組んでいくことになるでしょう。ビジネスモデルにしても、無料の広告モデルとサブスク、そしてPPVをうまくブレンドしていく必要があります。ABEMAも赤字脱出のためにサービスの強化が必要です。


今回の提携によってお互いのサービスから学べる要素は大きいと思います。また、DAZNにとっては得られたものをグローバルにフィードバックすることも期待します。

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