ゴルフ・全英オープン、テレ朝が撤退。

今年7月に開催されるゴルフの全英オープンについて、昨年まで中継してきたテレビ朝日が撤退すると報じられています。他のテレビ局も獲得の意志を示しておらず、U-NEXTが交渉しているとのこと。

いわゆる「ニチアサ」ですが、時差的には被ることはありません。被っていた全米オープンはすでに撤退済みです。テレビ朝日で「ニチアサ」と被るスポーツ中継は、現在だと全日本大学駅伝と、関西限定の夏の甲子園くらいでしょうか。まぁ、今年はパリ五輪があるのでその時期は特別編成になる可能性がありますが。

全英オープンの代理店はIMGであり、2023年に契約を更新した際には「長期的な」パートナーシップを結んだと発表しています。主催者(The R&A)は全英女子オープン(AIG女子オープン)も主催していますので、こちらもあわせて撤退ということになりそうです。

すでに全米オープン・全米プロの中継から撤退しているテレビ朝日なだけに、この流れは予想できるものです。テレビ朝日はここのところ視聴率が好調であり、春の番組改編も最小限にとどめるとのこと。こうなると特番の編成は難しくなります。

ましてや放映権料が高く、かつ円安が進んでいる状況でスポーツ中継ははじかれやすいです。おそらくこれまでも複数年契約だったと思いますが、為替レートだけでも3割以上変動しているとさすがに苦しい。これに限らず、海外のスポーツコンテンツは今後削られる可能性を秘めています。

長年ゴルフ実況を務めてきた森下桂吉アナウンサーは、昨年JLPGAの公式映像の実況を務めていました。すでに定年を迎えており現在は嘱託かと思われますが、自社のコンテンツが減っていくのをどんな想いで見つめているのでしょう。

他の4大メジャー大会ですが、マスターズをTBS、全米オープン・全米プロをBS松竹東急が放送しています。両社ともに今年も放送すると正式発表済みです。よって、全英オープンのみ無料放送がなくなることになります。

U-NEXTは今年もマスターズのライブ配信を発表済み。全米オープン・全米プロはDAZNが配信予定です(2024年まで契約あり)。あとはゴルフネットワークもマスターズ以外の3大会を放送予定です。