韓国JTBC、五輪に続きW杯の放映権も獲得か。

SportBusinessの報道によると、韓国のJTBCがFIFAワールドカップの放映権を獲得したとのこと。2026年と2030年の2大会が対象です。

JTBCは2011年に開局した比較的新しいテレビ局で、韓国の3大新聞の一角である中央日報の系列です。地上波ではなく、衛星やCATVを通じて放送される有料チャンネルとなります。


JTBCは2026~32年に開催されるオリンピック計4大会の放映権を獲得したことで話題となりました。つまり、今回の契約によってオリンピックとワールドカップという世界の巨大スポーツイベントをダブルで獲得したわけです。

Wikipediaのページにも書かれていますが、巨大なスポーツイベントの放映権を有料放送局が獲得したことは韓国国内でも問題になりました。いわゆるユニバーサル・アクセスの観点から、これらのイベントを視聴できない国民がいることはよろしくないというわけです。


JTBCは、韓国ではCATVの普及率が高いことを理由として押し切る形となっています。その替わりなのかは分かりませんが、主要な試合については地上波にもサブライセンスを行う意向とのことです。おそらくFIFAやIOCとの契約でも、一定の割合で無料中継が義務付けられていると推定されます。

今回の契約について、FIFAは代理店を通さず自ら入札を実施したようです。アジアでは従来電通とinfrontが代理店を務めていましたが、FIFAは内製化を理由として両社との契約を終了したと報じられています。


近々、日本においても同様に入札が実施される可能性が高まっています。FIFAが有料放送局であるJTBCに販売したという事実は結構重いです。2022カタール大会ではABEMAが全試合無料での中継に踏み切りましたが、次はいよいよ一部の試合が有料化されるかもしれません。


前回の交渉ではジャパンコンソーシアムが崩壊。それでも電通による音頭のもとにNHK・フジテレビ・テレビ朝日、そしてABEMAによる連合が放映権を獲得したわけですが、今度は電通不在の中で行われる可能性が出てきました。もちろん、電通自らが落札するという展開もあり得るわけですが、さらなる混迷が待っていそうです。

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