WOWOW獲得発表のEURO。ABEMAの配信は?

昨日WOWOWがEURO本大会の放映権獲得を発表し、当ブログでも取り急ぎ速報としてお伝えしました。


WOWOWの方は頑張って休日出勤されたかと思います。お疲れ様でした。一般的に土日に大きな動きが出てくることはまれなので、新しい情報があれば月曜以降に出てくるものと考えられます。ただ、一刻を争う状況ではありますので油断はなりませんが。

昨日は急いで記事を作成しましたが、改めてWOWOWのプレスリリースを読み返すと「独占」の2文字がないことに気づきます。欧州CL/ELでは「独占」を謳ってますので、何かしらの意志を持って使い分けていると言えます。

ということは、サブライセンスの可能性もまだ排除できません。もうひとつの可能性として、非独占の条件で契約していることも考えられます。セリエAがDAZNとSPOTVで配信されたのが分かりやすい例かと思います。

※セリエAについては交互にライブを2試合独占できる権利が付与されており、他の試合については非独占


つまり、もう1社参入してくる可能性もゼロではありません。実は共同購入であるというシナリオもあり得るのですが、もしそうであれば同時にプレスリリースを出すはずですから可能性としては薄いでしょう。

目下の関心事としては、ABEMAで提供している「WOWSPO」にEUROが追加されるかがあります。執筆時点ではまだ追加されていません。契約が絡むことですから、法務部門が動く必要がありますので若干時間がかかるかもしれません。それだけ急転直下で決まったと解釈すべきでしょうか。


WOWSPOはWOWOWの持つスポーツコンテンツのすべてが配信されているわけではなく、ボクシングやゴルフなどは含まれていません。WOWOW側が絞り込んでいるのか、それとも権利者との契約条件で外に出せないのかは分かりません。どちらの事情もあり得ます。


理屈では、同じUEFA主催である欧州CL/ELが配信されているのですから、EUROも当然配信されると考えたいところですが、UEFAはクラブコンペティションとナショナルコンペティションで異なる代理店を使っています。そうなると契約書の中身も異なることが考えられ、なんとも微妙です。

WOWSPOは、ABEMAのプラットフォームを借りてWOWOWのコンテンツを配信する形をとっていますので、サブライセンスとはまた概念が異なります。ただし、WOWOWでは有料のコンテンツをABEMAでは無料配信する・・・といった形をとるならば、その試合についてはサブライセンス扱いとなります。


同様にDAZNもABEMAのプラットフォームを借りた「ABEMA de DAZN」を提供していますが、Jリーグの試合などABEMAでは無料配信しているものもあります。これと同じ形であると考えて頂ければよいかと思います。


最初の話と組み合わせると、単に「WOWSPO」にEUROのコンテンツを載せるだけではなく、数試合程度ABEMAで無料配信される可能性もあり得ます。ABEMAとしてはせっかく獲得したWOWSPOの顧客を持っていかれては提携した意味がよく分かりません。


その点で言うと、WOWOWは今回「シーズンパス」を発表しましたが、即日販売を開始していることには疑問が残ります。足並みを揃えてユーザーに選択肢を与えるべきではないかと。最初からWOWSPOに載せるつもりがないのなら話は別ですが。

EUROはWOWOW、そしてコパ・アメリカもAmazonでの配信が発表されましたので、サッカーについては来シーズン以降の話題へと移っていきます。


今シーズン限りで契約が終了すると思われるのがセリエAとリーグ・アンです。FAカップもそうですが、2025-26シーズン以降のプレミアリーグとセットでU-NEXTが獲得する可能性が高まっています。どの業者も円安の中、限られた予算でのやりくりを強いられています。今後の動きについても随時お知らせしていく予定です。

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