ドジャース、日テレ&フジを出禁との報道。

ロサンゼルス・ドジャースが、大谷翔平選手が購入した新居の詳細な情報を伝えたことを理由として、日本テレビとフジテレビの取材パスを没収し、いわゆる「出禁」にしたと報じられています。最初は日本国内のメディアで報じられたようですが、それを追うように現地のメディアでも記事が出ています。


昔は選手名鑑に自宅の住所が載っていた・・・なんて時代もあったと聞きますが、令和の時代において自宅の住所を特定できるような情報を流すというのはさすがにまずいかと思います。

当ブログ的にはこれらの処分にどれだけの根拠があるのかが気になります。放映権という観点からすると、ドジャースの試合映像(海外向け)はMLBが一括管理しているため、ドジャースが一方的に差し止めることはできません。日本テレビ・フジテレビの両局とも、試合映像を使った報道は引き続き行われています。


放映権を構成する要素には「施設管理権」と「肖像権」があり、ドジャースが「出禁」にしたのは施設管理権によるものです。また、記事によると大谷選手のマネジメント会社からは「過去の映像の使用禁止」を言い渡されたと伝えられています。マネジメント会社は大谷選手の肖像権を管理している一方で、施設管理権は持っていません。


ドジャースの許可を受けて球場内などで撮影した映像のことを「ユニラテラル映像」と言います。参考としてJリーグの映像利用規程を取り上げます。もちろんMLBでは異なっている可能性がありますが、そんなに違ってはいないはずです。


ユニラテラル映像の著作権は撮影したテレビ局に帰属する一方で、その映像の取り扱いについては取材元であるドジャースとの取り決めに基づくことになります。なので、ドジャースからは過去の映像についても使用を差し止める権利はあることになります。ただ、マネジメント会社が肖像権を理由に差し止められるかは微妙です。

ドジャースの施設管理権が及ばない取材映像についてはとくに問題ないので、例えばロサンゼルスの街中で撮影したようなものは今後も両局の報道で流れることになるでしょう。いずれにせよ、この件については早急に謝罪し、関係を修復することが望まれます。

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