Appleと破談のクラブW杯、改めて入札へ。

FIFAは、2025年に新しいフォーマットで開催されるクラブワールドカップについて、放映権の入札を開始したと発表しました。


対象は2025年および2029年の大会で、まずは南北アメリカ、アジア、MENA(中東・北アフリカ)向けに入札を実施します。締め切りは8月20日となっています。その後、第2弾としてヨーロッパとアフリカ(サハラ以南)向けの入札が行われる予定です。

クラブワールドカップについては、Appleがグローバルで放映権を獲得する交渉が行われていたとされますが、先日破談したと報じられています。今回入札が始まったことはそれを裏付けていると考えられます。開催まで1年を切っており、とにかく猶予がありません。


2025年大会はアメリカでの開催が決まっていますが、具体的な日程や会場はまだ発表されていません。欧州への配慮か、時差の少ない東海岸で多くの試合が開催されるのではと言われているようです。また、次回2029年大会については開催国も決まっていませんので、入札に応じるのもリスクがあります。

Appleの提示額は10億ドルであったのに対し、FIFAの目標額は40億ドルと大きな隔たりがあったとも報じられています。改めて従来の国ごとに放映権を販売する形に戻ったわけですが、だからといってApple以上の金額を引き出せるかというと、なかなか厳しいものがあります。

その裏で、FIFAは「FIFA+」のサービス拡張を目的として、最大20億ドルの資金調達を計画しているとも報じられています。将来的には、FIFAが自ら主要大会の配信を行う世界がやってくるかもしれません。


もっとも、世界規模の大会をストリーミングで配信するというのはインフラ的にかなり困難であり、その点では放送のほうが優位です。従来の放送と、ストリーミングをどのように組み合わせて収益を確保するかが問われます。

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