学生スポーツのお化けコンテンツ、箱根駅伝。

昨日はUNIVAS発足の記事を取り上げましたが、日本でもっとも盛り上がる学生スポーツといえばもちろん箱根駅伝。

ラグビー早明戦や東京六大学野球など伝統に根差した人気スポーツはいくつかあるが、箱根駅伝がこれだけの人気を獲得できたのは、やはり日本テレビが完全生中継を開始したことが大きい。

それ以前は箱根の山から映像を送信することができず録画での中継にとどまっていたが、山中にある電波の中継所を利用することで生中継を実現した。
中継車からの映像や空撮ヘリの映像は、いったん中継所に集められて東京へと届けられる。タスキとともに電波のリレーも行われている。
さて、日テレが主催者である関東学生陸連に支払っている金額は、以下の記事によると1億円程度とのこと。日テレは特別後援という立場で関わっているため、放映権料というよりは協賛金といった扱いが近いかもしれない。

番組制作費は8億円。出場校それぞれに取材スタッフを張り付け、アナウンサーも総動員。若手を鍛える場としても機能している。そのため選手のエピソードを多数拾ってこれるわけだけど、一部ではそれが「原稿読み実況」と揶揄されることも。箱根のような長尺のコンテンツならともかく、サッカーなど動きの激しいスポーツでもそれをやってしまいがちなのは玉に傷。

テレビ・スポーツ中継これが原価だ(4)マラソン、ゴルフ、相撲、テニス…… | Smart FLASH[光文社週刊誌]スマフラ/スマートフラッシュ

写真:AFLO  ●箱根駅伝   正月の風物詩、箱根駅伝は1987年以降ずっと日テレが中継をおこなう。毎年視聴率30%近くを叩き出すおばけコンテンツで、今年も断トツの強さを見せた。  ゆえに「民放の単発番組のなかでいちばん儲かっているはず」(元・日テレプロデューサー)というのも納得。  中継だけでなく沿道の警備なども含め制作費は8億円と、スポーツ中継としては破格だが、視聴率が30%もあれば十分、いやそれ以上の収入があることは言うまでもない。  日テレは主催の関東学生陸上競技連盟に対し年間1億円程度支払っているというが、それでも安い買い物かもしれない。 ●テニス  錦織圭の活躍で一気に高騰したのがテニス。準優勝した2013年全米はWOWOWの独占中継だったが、その直後には翌年1月の全豪の放映権をめぐって、5億円の攻防が繰り広げられた。  ●大相撲  2014年から人気を取り戻し、いまや満員御礼が続く大相撲は、1場所につき4億円程度をNHKが日本相撲協会に払っている。 「若貴ブームのころ民放が生中継させてほしいと言ってきたことがあります。NHKの返事は『うち(NHK)と同時中継ならかまいません』。それであっさり民放は手を引きました」(スポーツプロデューサーの杉山茂氏)という話もあったという。  ●サッカー天皇杯  元日といえばサッカー天皇杯。中継は共催として名を連ねるNHKが担当している。放映権料は全試合で5000万円といわれるが、Jリーグの試合が地上波でほとんど中継されない現状にあって、この値段は高い? ●マラソン  冬季に放送が増えるマラソンは、五輪代表選考のようなプレミアつきで3000万円程度。 「五輪や世界大会の選考レースがいくつもできて、局同士で有力選手を取り合うようになった。そのため選考基準が複雑なものとなり、代表選考で揉めるのは毎度のことになってしまった。テレビマネーがスポーツに及ぼす悪影響のひとつといえるでしょう」(杉山氏) 

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UNIVASは今後放映権ビジネスを考えているようだけど、現時点では純然たるアマチュアスポーツであるところの箱根駅伝に放映権という概念はまだそぐわない感じがする。そのあたりが微妙なところ。
おそらく箱根駅伝がUNIVASに乗ることはないだろうし、日テレが放映権をUNIVASに預けることもまず考えられない。

偶然にも先の記事ではゴルフの放映権についても触れられており、LPGAと日テレの摩擦については当ブログでも何度か取り上げている。
近い将来、UNIVASも日テレと対立するなんてことがあるのだろうか。まぁ、そうなるくらいUNIVASには大きな存在に育ってほしいのだけど。どうなるんですかね。

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