パテレ、中南米進出を振り返る。

今年、中南米でパ・リーグ6球団の主催試合の放送・配信が行われましたが、その件についてPLM(パシフィックリーグマーケティング)社に取材した記事が「アスキー」に掲載されています。アスキーにもスポーツビジネスの記事を取り上げるページがあるのですね。不覚でした。すみません。

PLM社によると、現地の関係者からは好評な意見を頂いているとのことですが、具体的なデータについては「集計中」とのことで、今後さらなる検証が求められます。単年契約でしたので、来年以降も引き続き契約が継続することを期待します。


PLM社はパ・リーグ6球団の合弁で作られた会社であり、インターネットの配信権と海外向けの放映権を一括で管理しています(国内のテレビ放映権は各球団で管理)。少子化が進む中、海外市場に活路を見い出していく必要性は語るまでもありません。このような取り組みは今後とも是非進めてほしいのですが、進めば進むほど、パ・リーグだけというのが惜しく感じます。やはり12球団が一体となって活動すべきではないかと思います。

日本シリーズを制したDeNAの南場オーナーは、記者会見でMLBへの対抗心を示したと報じられています。今シーズンは今永選手がMLBに移籍。ポスティングで潤った側面もあるものの、戦力ダウンは否めず、正直よく優勝したなぁ・・・と一ファンとして驚いているわけですが、プロ野球をひとつの産業ととらえた場合、日米の格差には忸怩たる思いがあるようです。


今年はDeNAも「パ・リーグTV」に協力。ライブ配信こそ実現しませんでしたが、ハイライトを豊富に提供してファンを楽しませました。今後も、球団、そしてリーグの枠を超えて協力できるところは協力していくことが望まれます。

日米の市場規模の格差は、もちろん人口の違いもあるのですが、放映権料の差であると言ってよいかと思います。これまで莫大な放映権料を支えてきたのは、CATVの高い普及率でした。最近ではCATVに替わってストリーミングサービスが伸びています。これらの競争が続く限りは市場が拡大していくわけですが、最近では陰りも見え始めています。


2021年の調査では、CATVや衛星などの有料放送とブロードバンド、そしてストリーミングサービスを加えた支出は月平均200ドルに達するとの報告が。CATVの解約(いわゆるコードカット)によってコストを抑えたつもりが、ストリーミングも複数入らないと見たいものは見れないし、最近は値上げが続いている状況です。


日本ではCATVの普及率が低く、やり方次第ではまだまだ成長させる余地があるのも言えますが、その一方でコンテンツにお金を払う習慣が根付いたとも言えない状況です。ただ、そろそろアメリカも飽和状態で、今後失速するのでは・・・という気配もあります。いずれにせよ、日米格差の縮小をめざして、球界全体で知恵を絞る必要があるでしょう。

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