トップランク、ESPNと契約満了か。PBCは破綻危機?

ボクシングの大手プロモーターであるトップランクは、来年で切れるESPNとの契約を更新しない可能性が高いと報じられています。2025年7月26日に開催されるイベントが最後になるとのことです。


現在は有料放送のESPNと、ストリーミングのESPN+を通じて毎週定期的にイベントの中継が行われていますが、来年開催されるイベントは7か月間でわずか10回にとどまる見込みだとのことです。

ESPNがトップランクの試合を最初に放送したのは、ESPN開局の翌年にあたる1980年のこと。ESPNの黎明期をトップランクのボクシングが支えました。その後決別していましたが、2017年に4年契約を結んで関係が復活。翌2018年には期間を2025年8月までに延長していました。

トップランクの代表を務めるTodd DuBoef氏は、11月に出演したYouTubeのトークショーでESPNとの関係は良好であるとしつつも、ESPNを含めたさまざまなパートナーと交渉していることを認めたとのこと。


その中では、NFLやNBAのように複数の企業へ放映権を販売する形や、あるいはグローバルを対象として放映権を販売するといったアイデアが含まれているようです。まぁ、要するに何でもありということで、現時点では何も言っていないのと同義です。

グローバルというキーワードからは、どうしてもサウジの陰がちらつきます。サウジの興行「リヤド・シーズン」がボクシング界を牛耳ろうと積極的に動いています。トップランクも協力する姿勢を見せていますが、実質的な支配下に置かれてしまうようなことが起こるのでしょうか。


リヤド・シーズンの放映権をグローバルで獲得しているDAZNの動向も気になるところです。先日、FIFAクラブワールドカップの放映権をグローバルで獲得していますが、これにもサウジマネーの陰がちらついています。

同じく大手プロモーターであるPBCですが、財政破綻の危機にあると報じられています。負債は9億ドルに達しているとか。


PBCは、従来の放送局だったShowtimeがスポーツ中継から撤退したことにより、2023年12月からAmazonと新たな契約を結んでいますが、スター選手の不足に苦しんでおり、年間40回を計画していたPPVのイベントが10回程度しか開催できていないとのことです。

さらに、稼ぎ頭の一人であるジャーボンタ・デービス選手が来年3月に開催予定の試合をもって「引退宣言」をしたとのこと。この発言自体は話半分に受け取っておくべきでしょうけど、PBCとの関係がうまくいってないのでは・・・と推測するには十分です。もし、彼がPBCを離脱するような事態となれば、ますますPBCは窮地に陥ることになります。

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