結局放送がなかった柔道・グランドスラム東京。

「ある」という情報を流すよりも、「ない」という情報を流すのは結構難しいもので、すっかり遅くなってしまったのですが、12月7,8日に開催された柔道・グランドスラム東京はテレビでの中継がなく、公式ストリーミング「JUDOTV」のみでの配信となりました。


五輪で活躍した選手の多くが欠場、もしくは引退すると、人気の維持はなかなか難しいものがあります。もちろん次代の若手選手の活躍を見つける楽しみはあるのですが、玄人好みでしょうから。

2007年に男子の「嘉納治五郎杯」と女子の「福岡国際柔道」を統合し、「柔道ワールドグランプリ」として開催された大会が最初で、昨年までテレビ東京が放送していました。テレ東にとっては柔道を目玉コンテンツとして育てたい意向があったと聞きます。

しかし、昨年(2023年)の大会では放映権の交渉がだいぶ難航したとも報じられています。テレ東側は放送時間にあわせてタイムテーブルの大幅変更を要求。また、すでに五輪代表に内定している選手をなんとか出場させたいと優遇措置を行ったりもしていますが、メディアからはいささかやりすぎではないかと苦言を呈されていました。


そこまでやっても視聴率が伸びなかったというのが厳然たる事実であり、コロナ禍による中止をはさみながらも続いてきた中継がついに打ち切られたのです。今回は「パーク24」が冠スポンサーとなりましたが、スポンサーもいなくなれば開催自体も危うくなってきます。


ただ、テレビ中継がなくなったことにより、今回のタイムテーブルはだいぶシンプルなものになっていたようです。初日に軽いほうの階級、2日目に重いほうの階級と明確に分かれており、会場で観ている人にとっては分かりやすかったものと思われます。

柔道については、今年の世界選手権もフジテレビでの中継がなくなり、U-NEXTでの配信となりました。オリンピックが終わった後、次のオリンピックまでの4年間どう人気を維持していくのかは、柔道に限らず多くの競技に共通する悩みかと思います。

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