パドレスでお家騒動。放映権料も大幅↓か。
MLBのサンディエゴ・パドレスでお家騒動が起きていると報じられています。一昨年に亡くなった前オーナーの未亡人が、前オーナーの兄弟を提訴したとのこと。
前オーナー亡き後の後継者争いのようですが、詳しいことは以下のスポニチの記事などを参照して頂ければと思います。未亡人側の訴状に書かれた主張が紹介されていますが、これもまたパドレスの経営方針についてどちらに「信」があるかを問う、法廷戦術の要素が大きそうに感じます。
パドレスと言えば、先日破綻処理が完了したFanDuel Sports Network(Bally Sports改め)とローカルの放映権契約を結んでいましたが、真っ先に契約が打ち切りとなった球団でもあります。昨年3月にチャプター11が申請され、5月末に予定されていた期限までに支払いが行われず、そのまま契約破棄となりました。
パドレスはBally Sportsの前身であるFOX Sports San Diegoと2012年に20年契約を結んでいます。総額は12億ドル以上と推定されています。単純に1年あたり6,000万ドルで計算すると、2023年と24年を合わせて1.2億ドル程度の収入が飛んでしまった形です。
その後和解が成立し、7,890万ドルがパドレスに支払われることになりましたが、破綻処理にともなう債務圧縮によって、実際にどこまで支払われたのかは不明です。
また、ローカル放映権を預かることになったMLBからは、補償金として1,500万ドル程度の追加分配を受け取ったとみられます。
MLBは地元のCATV局などを通じてパドレスの試合の中継を行い、料金を年額99ドルに設定しました。しかし、契約数は4万件程度にとどまったと推定されており、収益は400万ドル弱となります。
これらを合わせても、2年間で本来得られるはずだった金額は回収できておらず、さらに今年以降の収益のめどは立っていない状態です。パドレスの補強が進んでいない理由はここにもあると考えてよいでしょう。
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