【速報】サウジ資本のSURJ、DAZNへの投資を正式発表。

サウジアラビアの政府系ファンド・PIFの傘下にあるSURJ Sports Investmentは、DAZNの少数株式を取得すると正式に発表しました。具体的な出資比率や金額は公表されていませんが、これまでの報道によると株式の10%10億ドル程度であるとみられます。


この話自体は以前から報じられており、当初は1月中にも正式発表されるとみられましたが、結果的に2月も半ばに入ってからの発表となりました。

先日、フジテレビが今年もF1を放送するという話題でもちらっと書いたのですが、サウジが抱える人権問題と「スポーツウォッシング」のことを決して忘れてはなりません。さまざまなスポーツイベントを誘致し、FIFAワールドカップの開催も決まった中で、もはやサウジの目論見は達成していると考えてもよいのかもしれませんが、注視し続ける必要があります。


DAZNは最近「UNSAID」なるコンテンツを出してたりもしますが、今後サウジに関する話題は本当にUNSAIDになっていくのでしょう。DAZNは報道機関ではありませんが、グローバルに発信するメディアとしての責務を自覚して頂きたいと願います。

10億ドルは巨額なんですが、すっかり感覚が麻痺しています。DAZNは今年のFIFAクラブワールドカップをグローバルで無料配信し、また「FIFA+」を統合することを発表していますが、この放映権料も10億ドル程度と報じられており、この時点でほぼ消えてしまいます。

出資を受け入れるからには、今後の経営方針を明確にする必要があります。DAZNは2023年にも14.8億ドルの赤字を計上しており、2024年も多少回復するかもしれませんが、黒字転換は絶望的です。そんな状態で得た金をそのまま溶かすようなことは許されず、きちんと黒字にしていく必要があります。


もちろん、その先にさらなる資金調達というプランも浮上してきます。別の投資家から出資を受けるか、もしくは株式上場も考えられます。もっとも、上場はこれまで何度か噂されてきましたが一向に実現していません。まだまだ明るい材料が欲しいところです。

サウジで開催されるスポーツコンテンツとしては、昨年10月に「リヤド・シーズン」と複数年契約を結びました。とくにボクシングについては世界を牛耳るレベルの影響力を持っており、今後もさまざまなカードがサウジで開催され、DAZNで配信されることでしょう。

細かいところでは、先日お伝えした通り、サウジ傘下のLIVゴルフの配信が復活しています。ただ、LIVゴルフもどうやら慢性的な赤字を抱えているようです。近々また記事にできればと思いますが、このあたりはなりふり構わぬ姿勢も見えてきます。

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