LIVとPGAに雪解けムード? トランプも介入か。

PGAツアーとの統合話が一向に進展しないLIVゴルフですが、4月に開催されるマスターズ・トーナメントの前にも何かしらの合意がなされるのではないかと報じられています。正直、信じていいものかよく分かりません。

確かに、最近融和の風が吹いてきていることも事実です。キーとなっているのがトランプ大統領。LIVはトランプ氏が保有するゴルフ場で大会を開催してきました。2月20日(現地時間)には、ワシントンでPGAのコミッショナーとサウジの投資ファンド・PIFの代表がトランプ氏と会談すると報じられており、一気に進展する可能性も出てきています。


大統領就任前の1月には、PGAのマキロイ選手と一緒にラウンドしたとのこと。マキロイ選手はLIV批判の急先鋒的な立ち位置にいましたが、態度を軟化させているようです。最近のトランプ氏の言動には正直眉をひそめるものが目立ちますが、「ディール」ならお手の物、という姿勢だけは一貫しています。

2月に入ると、全米オープンと全英オープンの主催者がLIVのランキング上位者に出場権を付与すると発表しています。これまでLIVは3日間(54ホール)での開催であることを理由にツアーランキングの対象外とされてきましたので、大きな譲歩を勝ち取ったと言えます。統合への道は少しずつ舗装されているようにも見えます。

サウジの資金力をバックとするLIVですが、それでも赤字に苦しめられている現状があります。イギリスに設立された会社「LIV GOLF LTD」の2023年度の決算書が提出され、2023年は4億ドル近い赤字であることが明らかになりました。その前年(2022年)にも2.4億ドルの赤字を出しています。この会社はアメリカ以外の事業を担当しているとのことで、アメリカの分も含めるとさらに赤字額が大きくなることが推測されます。


PIFによるLIVへの投資額は50億ドルに近づいているとのこと。そのうち、高額なギャラでかき集めてきた選手たちへのコミットメントだけでも15億ドルが費やされているそうで、直ちに資金がショートする恐れは低いものの、このまま収益が改善されなければ撤退の可能性も見えてきます。PGA側としては「兵糧攻め」を続ければよいというわけです。

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