ゴルフ・フジサンケイレディスが中止へ。
4月25~27日に開催予定だった、JLPGAツアーの「フジサンケイレディスクラシック」について、今年の開催が中止されるとスポーツ各紙が報じています。
フジテレビ・産経新聞・ニッポン放送など、フジサンケイグループの各社が主催として名を連ねている大会です。フジを外せば開催はできるんじゃないかと個人的には(願望込みで)予想していたのですが、今回の問題はグループ全体に及んでおり、それだけでは対処できないということのようです。CMに限らず、取引をしたくないと考えている業者も多そうです。
ただ、可哀想なのは選手たちです。賞金総額8,000万円の大会がひとつ失われることになります。今回の中止によって、賞金総額の20%にあたる1,600万円がキャンセル料としてJLPGAに支払われるとのこと。さらにツアー公認料1,300万円は返還されないそうで、合わせて2,900万円が主催者の負担となります。
ただ、この記事はいつもJLPGAに批判的なジャーナリスト・小川淳子氏によるもので、もらい事故のはずの本件でもJLPGAへの批判が盛り込まれているところがさすがですね。
フジサンケイグループは法人格を持たない、いわば任意団体です。その会長が日枝久氏なわけですが、日枝氏が表彰式に出席するのが恒例だそうで、確かにこれはフジテレビだけじゃない、グループ全体の問題なのだと感じさせます。
日枝氏はフジテレビジョン、およびフジ・メディアホールディングスでは「相談役」であり、取締役ではありますが代表権を持っていません。フジテレビの記者会見に出席しなかったのも、代表権を持っていないからというのが理由だとされますが、株式会社の上に任意団体が存在し、かつその会長が実質的に権力を握っているという構造こそが今回問われているガバナンスのひとつです。
上場会社である以上、株主からは責任を問う声があがるのは当然ですし、3月中に第三者委員会の報告書が出され、いったん幕引きとなったとしても、6月の株式総会では再度大荒れになることは目に見えています。ここが解決しない限り、大会の開催は無理ということでしょう。
JLPGAツアーでは、3月26~28日に開催される「アクサレディス」についても影響ありと報じられています。宮崎県で開催される大会で、地元のテレビ宮崎が主催し、フジテレビ系列で中継されてきましたが、フジテレビの撤退によりテレビ中継は不透明になりました。
テレビ宮崎は中継するかもしれませんが、映像制作のリソースの多くをフジテレビに依存している状態では難しく、かといってJLPGAが制作する公式映像をそのままもらうわけにもいかなそう。今回はU-NEXTの中継のみとなる可能性が高くなってきました。
フジテレビ関連の情報はまた随時お知らせしていきます。3月16日に開催される競馬の「フジテレビ賞スプリングステークス」は今年は冠をつけないと発表されています。ただし、フジテレビは賞金を負担しているわけではないので、こちらの影響は軽微です。
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