Amazon、4月からCM導入。消すには追加料金
Amazonは、4月8日からプライムビデオに広告を導入すると発表しました。プライム会員の会費に変更はなく、新たに「広告なしオプション」を月額390円で開始します。
広告の導入は昨年10月に発表済みでした。アメリカでは昨年1月に導入されており、広告なしプランは月額3ドルで提供されています。
なので、同じ方法が日本でも採用されたことになりますが、広告付きプランを従来よりも安価で提供するというNetflixやABEMAとは反対のやり方です。YouTubeは広告なしプランに課金していますが、もともとが無料なのでまた違う話ですね。
日本でも動画配信市場の成長は鈍化しており、新たな収入源を必要としています。複数のサービスと契約するユーザーも増えましたが、その分財布の紐は厳しくなっており、物価高や円安が続く現在の情勢では競争がさらに激しくなっています。
それゆえに、広告と引き換えに値段を下げるプランは受け入れられやすいと考えられますが、逆の発想できたAmazonはどこまで受け入れられるのか。もっとも、日本のプライムの会費は他国と比較して安いという事情もあったりしますが。
テレビと同様に、配信サービスで入るCMについても基本的には広告代理店が関与します。例えば、サイバーエージェントの子会社であるAJAは「スポーツパッケージ」を提供しており、系列のABEMAだけでなくDAZNやJ SPORTSオンデマンド、SPOTV NOWにも配信を行っています。この点では競合でありながらも利害が一致しているのです。
SNSだと「有料なのにCMが入るなんて理解できない」といった声も聞こえるのですが、もともとスカパーの有料放送でも普通にCMが入ってますし、Amazonでもボクシング中継ではラウンド間にCMが入っています。YouTubeや以前のNetflixがそういう風潮を作ってしまったという部分はあります。今後は意識を変えていかねばなりません。
もちろんCMが嫌われるというのも理解できますし、あまり嫌われるとスポンサーにとってもよろしくありませんので、なるべく邪魔をせず、かつ効果の高いCMを模索していく必要があります。そういう点では、ライブ配信が中心であるスポーツコンテンツは飛ばされにくく、また試合展開によって入れるタイミングが分かりやすいので向いていると言えます。
これが海外でスポーツの価値が高まっている理由のひとつなのですが、それがゆえに放映権料の高騰を招き、それをカバーするために広告を入れる・・・というある意味マッチポンプな部分もあります。日本においては上記の通り、サイバーエージェントとABEMAが担う役割が大きそうです。
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