J SPORTSが値上げ発表。

J SPORTSは料金改定を発表しました。概要は以下の通りです。


  • J SPORTSオンデマンド
    • 7月1日から月額料金が2,640→2,980円に
    • 年間パックを導入。6月30日までの加入で23,760円に
    • 競技別のパックは月額1,980→2,580円に
    • 2台同時視聴に対応
  • スカパー「J SPORTS1+2+3+4」
    • 8月1日から月額料金が2,515→2,980円に
    • スカパー!プレミアムサービスは料金据え置き(3,017円)


なお、ABEMAを通じて提供している「ABEMA de J SPORTS」(月額2,180円)については発表がありません。なにか変更が生じましたら改めてお知らせします。

物価高と円安が重なり、スポーツコンテンツはどこも厳しい状況にあるだけに仕方ない部分もありますが、個人的に気になったのがオンデマンドとスカパーの料金を揃えたことです。4チャンネルでは足りないコンテンツを抱えているだけに、今後さらにオンデマンドへの比重を高めていくものと考えられます。年間パックを導入したのもその一環でしょう。


そのオンデマンドでは、全コンテンツを視聴できる「総合パック」と競技別パックの価格差が660円→400円に縮まりました。「他の競技には興味ないから安くしろ」というのはよく聞かれる意見ですが、それを実践しているJ SPORTSがこのような改定を行うというのは重大なメッセージが隠されていると言えます。


コンテンツは常に増減しますし、その中でも利益率が高いもの、低いものが混ざっています。サブスクはそれらを平準化させることに意義があるわけですが、実際のところ競技によっては採算がとれていないものがありそうです。かといって、競技によってこまめに料金を変更するわけにもいかないでしょう。


映像制作を請け負っているかどうかもコスト構造に関わってきます。全試合を放送・配信しているラグビーのリーグワンについては制作協力としてクレジットされていますが、今シーズンから開始したバレーボールのSVリーグについてはクレジットがありません。

J SPORTSが放送している4チャンネルのうち「J SPORTS 4」はやや特殊なチャンネルです。スカパーの「プロ野球セット」やCATVの標準パックには含まれません。しかし、スーパーGTやサイクルロードレースなど、主に4で放送されているコンテンツもあり、それらのファンは追加負担を強いられることになります。オンデマンドへのシフトを強めることは、この問題の緩和につながります。


J SPORTSと同じKDDI傘下のJ:COMでは、2023年10月に新たな料金プラン「シン・スタンダード」を開始しており、J SPORTS 4もセットの中に組み込まれました。昨年にはJ SPORTS オンデマンドも追加料金なしで視聴できるようになっています。

「シン・スタンダード」にはParamount+などのストリーミングサービスがセットとして組み込まれ、CATVと配信の壁を取り払ったハイブリッドモデルであることが大きな特徴となっていますが、J SPORTSにおいても4の壁を取り払い、総力戦で取り組むことが求められます。

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